第70話
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のらしい。しかし内戦で、宰相側について結社の”計画”を奪う手伝いをした………」
「うん、そんな構図が見えてくるね。………そうなると鍵を握るのはオズボーン宰相か”黒の工房”の殲滅作戦を考えているメンフィル・クロスベル連合の極一部の人達なんだろうけど………」
「…………おいそれと詳しい話をお聞きできる方々ではありませんね。」
ジョルジュの推測に頷いたトワは複雑そうな表情でレンに視線を向け、リーゼアリアは不安そうな表情で呟いた。
「――――先に言っておくけど、レンは”黒の工房”の件については何も知らされていないわよ。”その件については全く関わる事ができない”のだし。」
「ハ?メンフィルの皇女で、しかも内戦の状況をコントロールして、勝利へと導いた参謀であるアンタすらも知らされていないっていうの?」
「エフラム殿下達の話によりますと、相当機密なやり取りで行われる作戦だそうですから、どこから情報が漏洩するかわからない以上、作戦に関われないレン教官にも知らされていない事はおかしくはありませんが………」
「…………少なくても、セシリア教官やサフィナ閣下は詳細について知っているだろうな。先月の”三帝国交流会”に教官達がクロスベルを来訪した理由の一つは”黒の工房”の件だとの事だし。」
「リィン君………」
レンの答えを聞いたセリーヌが眉を顰めている中、セレーネがセリーヌの疑問に答え、リィンは静かな表情で心当たりのある人物を答え、リィンにとって恩師である人物もリィン達に何も教えずに”事を進めよう”としている事についてリィンがどう思っているかを想像したトワは心配そうな表情でリィンを見つめた。
「――――ありがとうございます、ジョルジュさん。錯綜していた情報の幾つかがかなり整理されてきた気がします。」
「はは、どういたしまして。―――”黒の工房”………僕自身もずっと気になってたんだ。ひょっとしたら博士も何かを知っているかもしれない。」
「それは…………」
「メチャクチャありそうね。」
「エレボニア一と言われる天才技術者ですものね。」
「今夜は博士の研究室に泊まっていろいろと手伝いをするつもりなんだ。明日にはルーレ方面に発つけどそれとなく聞いてみようと思ってる。何かわかったらリィン君にも教えるよ。」
「すみません、助かります。」
その後店を後にしたリィン達は宿舎前で分校に向かうジョルジュを見送ると、聞き覚えのある女子の声が聞こえてきた。
〜リーヴス〜
「あーっ、ここにいた!」
「ユウナにアルティナ、ゲルドとミュゼも………」
「ティータちゃんまで。」
「そういえばミル―――ミュゼ以外にはご挨拶もしていませんでしたね。
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