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デジモンアドベンチャー Miracle Light
第68話:ダゴモンの海
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ていたヒカリもとうとう泣き出してしまう。

大輔はポンと優しくヒカリの頭に触れた。

「ヒカリちゃん、本当に辛い時は俺とブイモンを呼べばいい。そんなふざけた世界に連れてかれそうになっても俺達が助けてやるから」

「大輔君……」

「ヒカリちゃんはもっと思ったことを口に出して良いんだ。京みたいになるのは困るけど、ヒカリちゃんに何かあったら俺が嫌だしさ。」

「……うん」

「ヒカリちゃんがいなくなったりしたら俺もブイモンも悲しいから…俺達のためにも…さ」

「そうそう、からかいがいのあるヒカリがいなくなったら退屈だし」

「グス…鬼…」

ヒカリは泣きながらもブイモンの言葉に笑った。

ヒカリを元気にしていく大輔達にテイルモンは複雑な表情を浮かべる。

「それじゃあ、学校に行こうぜヒカリちゃん」

「うん」

大輔とヒカリはゆっくりと学校に向かって歩き出す。

その後ろ姿をテイルモンは複雑そうに見つめる。

やはりこういう時、頼りになるのはヒカリとは違う種類でも不思議な感覚を持つ大輔でないと引き上げられないのか。

「何辛気臭い顔してるんだネズミ」

「何ですって?」

「お前のことだ、ヒカリを救い上げたのがお前じゃなくて大輔だったのが複雑だったんだろ?」

「う…」

「当たり前だろ馬ー鹿。大輔とヒカリはお前より長くいたし、色々秘密を共有してたんだ。信頼されるのは当たり前だ」

「……………」

「大輔もヒカリと同じくらい不思議だからな。でも、お前だから頼られる部分も沢山あるぜ。例えばヒカリの個人的な別の悩み事とかな」

「…ああ、そうだな」

ブイモンの言葉にテイルモンも頷く。

「まあ、そんなに焦るな焦るな。自分に出来ることをしていけばいいさ。今はな…お前が何時までもそんな辛気臭い顔していたら…からかいがいがない」

「うるさい」

からかうように言うブイモンにテイルモンはムスッとしながら言う。

何だかんだでブイモンには色々助けられている。

自分をからかい倒してくるが、仲間思いだし、面倒見もいい。

正直ブイモンがいなければ仲間になってもすぐには受け入れられなかったろう。

悔しいがブイモンに深く感謝している自分がいる。

ブイモンは大輔達が向かっている学校の方向を見遣りながら口を開く。

「ほれ、早く行かないと置いてかれるぞネズミ!!」

「うるさい馬鹿犬!!」

先に進んだ大輔とヒカリを追い掛けていくブイモンとテイルモンであった。
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