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幻の助っ人
第二章
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「そういうことか」
「打てる打線な」
「ダイエーみたいな打線だとな」
「本当にいいな」
 こうしたことを言うのだった。
 そしてだ、中西は外出した時に某野球ゲームの攻略本を買って課業と夕食、そして入浴と洗濯が終わってから部屋で読んでいたが。
 そこにやはり同じ部屋の笹木が来たが彼は笑って言った。
「おう、おっさんまた阪神のデータ見てるのか」
「そうだよ、しかし僕の仇名ってな」
「おっさんになったな」
「変な仇名だな」
 このことについてもだ、中西は言及した。
「何時の間にか」
「年齢的にも雰囲気的にもな」
「だからだよな」
「大学出てるからな」
 それで年齢が上の方だからだというのだ、尚当時曹候補学生は大卒が結構多かった。中西もそのうちの一人だったのだ。
「だからだよ」
「そうだよな」
「ちなみに俺中退だけれどな」
 笹木は笑って自分のことも話した。
「おっさんと違って」
「ああ、そうだったな」
「ああ、それで阪神のデータな」
「ゲームだけれどな」
 その分厚い本の中から阪神の選手のデータの部分を開いている。
「読んでるけれどな」
「弱いだろ」
「ピッチャーはいいんだよ」
 彼等はというのだ。
「やっぱりな」
「ゲームでもか」
「コントロールいいピッチャーも多くてな」
「変化球いいピッチャーも多いんだな」
「それぞれ個性的でな、これだとな」
 中西は確かな声で言い切った。
「プレイヤーの腕もあるけれどな」
「いい具合に勝てるか」
「ああ、ピッチャーはいいな」
「そうか、けれどだよな」
「打線はな」
 これはと言うのだった、そのデータを見つつ。
「やっぱりな」
「しょぼいか」
「打つ方も悪いと」
「守備もか」
「これはOB選手入れないと」
 このゲームにはそうした選手も入っている、阪神の選手も有名なOB選手がかなり登録されている。
「駄目か、あとエディタでいい選手作成するか」
「バッターで、だよな」
「助っ人みたいな扱いでな」
「じゃあバースか?」
 笹木は笑ってこの伝説の助っ人の名前を出した。
「あの助っ人にするか」
「バースなあ」
「やっぱり凄かったよな」
「格が違ったな」
 実際にとだ、中西も認めた。
「打って欲しい時に打ってくれたな」
「ホームランもヒットもな」
「それも左右にな」 
 応援歌の通りにだ。
「そうしてくれたからな」
「やっぱりバースだよな」
「ああ、けれどな」
「バースは作らないんだな」
「他の選手欲しいな」
 今度は選手作成モードを開きつつ言う、このゲームはペナントだけでなくこちらもかなり楽しめるのだ。
「本当に」
「じゃああいつはどうだよ」
 笹木はここで中西に笑って言った。
「グリーンウェル
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