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デジモンアドベンチャー Miracle Light
第66話:メタルグレイモン
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輪の形が変わってる?」

賢がメタルグレイモンの腕に填められている輪の形状が何時もと違うことに気付いた。

「イービルスパイラル。イービルリングの改良型だよ。イービルリングでは成熟期程度なら支配出来るが完全体となるとデータ処理が追い付かない。だから螺旋状にすることでデータ処理の効率を上げたのさ。つまりアンドロモンの時のような不具合は起きない」

「そんな…そんなはずあるか!!メタルグレイモン、俺だ…分かるよな?」

「話しかけても無駄だよ」

呆然と歩み寄る太一に、治は残酷に言い放った。

「もうお前のパートナーデジモンではない……僕のしもべだ。さあメタルグレイモン、散々僕の邪魔をした奴らに完全体のパワーを見せてやれ!!」

治の声に応えてメタルグレイモンが吠えると、太一に向かってメタルアームを振り下ろした。

「デジメンタルアップ!!」

「ブイモンアーマー進化、サジタリモン!!メテオギャロップ!!」

サジタリモンにアーマー進化し、メタルグレイモンに跳躍蹴りを叩き込む。

不意を突かれたために体勢を崩した。

「止めろサジタリモン!!アグモンを攻撃するな!!」

「はあ!?何言ってるんだ!?何もしないでやられるつもりか!?」

「そうじゃない、頼むから待ってくれ!!」

叫ぶ太一を大輔が羽交い締めにして後ろに下がらせる。

「サジタリモン、イービルスパイラルだけを狙うことは出来るか!?」

「出来なくはないけど…」

目隠しをしていても的に的確に当てることが出来るサジタリモンだが、必殺技の矢は威力がありすぎるために加減を間違えたらメタルグレイモンの腕が吹き飛ぶ。

「待て!頼むから、ちょっと待ってくれ!!」

「………」

「危ない!!」

ヒカリの声にハッとなり、サジタリモンが向こうを見遣ると起き上がったメタルグレイモンのミサイルハッチが開いて有機体ミサイルを放った。

「やばい!!」

全員が退避し、何とかミサイルの直撃は免れたが、しかし爆風で吹き飛ばされてしまう。

「あははは、流石完全体だ、呆気なくケリが着いた。メタルグレイモン、お前がいればデジタルワールドの征服もすぐ終わる!!」

メタルグレイモンの上に飛び乗り、去っていく治。

太一がメタルグレイモンに向かって手を伸ばすが、操られたメタルグレイモンはこちらを振り向こうともしなかった。

「さあ行け、メタルグレイモン!次のエリアへ!!」

邪魔な岩をメタルアームで粉砕しつつ、メタルグレイモンは地平線の向こうに消えていった。

「参ったな、まさかメタルグレイモンが敵になっちまうなんて…」

「どうすれば……どうすればアグモンを取り戻せるんだ」

大輔と太一の呟きが響き
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