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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
一族の物語 ―交わした約束― 中断
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からやめといて、という程度のお願いだ。上げられた名前はある種想像通りの、一輝の従者たち。ヤシロを除く三人の名前が上げられた。
「まあこれについてはどっちでもいいと思います。できることなら、程度のラインですから」
「まあ、知らないやつに聞いても意味がないか。ヤシロに聞くことが許されてる以上、あんまり変わんねえだろ」
「あの子が素直に教えてくれるとは思えないけどね〜」
あれはあれで立派な問題児である。
「なんにせよ以上です。なのでここからはちょっとした質問タイムと言いましょうか。まあそんな感じの時間にしましょう」
「さっき言ってた、箱庭から観測されないってのは?」
「あ、それはゲームクリア条件に直結するのでNGです」
「だったら、鬼道の一族は善か悪か」
「どっちでもありどっちでもないですね」
現状何もわかっていない感がある。
「そもそも、善悪の定義って難しいところですしねぇ」
「一般的な主観とか、個人的な主観とか、国という単位から見た場合とか、定義しやすい基準はあるんじゃないかな?」
「まあ、そう言うのはあるんですけど……ほら、何代目、って継承していくような形なので、それこそ人による、といいますか。契約書類を見たとおり、と言いますか……」
うーん、と悩んで。まあ話したところで何もないか、と決断する。
「私たち鬼道の一族に連なる人間は、生まれつきいくつかの感情や本能が欠落しています」
「……それで?」
「まあそう焦らず、何か情報があるかもしれないと思って話を聞いていてくださいよ」
実際問題として、鬼道に関する情報がまるで存在していないのだから聞くしかない。この言い方は少しばかり卑怯である。
「例えば私ですと、そこまで人間として支障が生まれるような欠落はありませんが、恋愛感情、性欲関連の部分で欠落が存在していますね」
「性欲って……それ、話して言い内容なの?」
「別に大したことでもないですし、気にしませんよ」
そんな歳でもないですし、という彼女の年齢はまだ十代、この中でも下の方だ。十分そんな歳だと思うのだが、彼女はまるで気にする気が無い。
「で、欠落内容ですけど。実の兄、近しい血縁者に対して恋愛感情を抱き、性的興奮を抱いてしまう、って結果になるように欠落していますね」
実際には実の兄だと思っていた相手に、だったんですけどねーなんて言っているがただのブラコンカミングアウトである。はっきり言ってリアクションに困り、というかツッコミ待ちなのだろうかと思って黙る四人。
「まあそう言う反応になるのは分かりますけどね。でもこの感情の欠落は、人間という『動物』にとっては大きすぎるものですよ?」
「あー……まあ、確かに。種の保存、って観点でみると欠陥品にもほどがあるか」
「その
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