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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
一族の物語 ―交わした約束― 中断
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ルールも口にする。
「二つ目。参加者側のプレイヤーを逆廻十六夜、久遠飛鳥、春日部耀。以上三名のみとしてください」
「……まあ、これといって損はないかな」
この耀の発言は、至極その通りのものだ。何せ、元々の参加者の内レティシアが戦闘不能になっている以上戦えるのは名前が挙がった三人のみだ。
「ただ、そっちの意図が読めん。何が目的だ?」
「どちらかといえばゲームクリアへのちょっとした手助け、と言ったところですね。今回準備されているゲームクリア条件。一個でもクリアすればいい中の一つは、この三人以外の参加者がいると達成不可能なものですから」
「ふーん……ゲームギミックはある、と」
「一応ギミックと言えるものは、という程度ですけどね。おまけみたいなものですよ」
そこまでで、十六夜は……というか、三人は一輝の意図が大よそ読めた。それでも念のため、確認を取る。
「つまり、『今のまま挑んできても絶対負けなくてつまらないから少しは脅かして来い』、とでもいったのかしら?」
「That’s right!」
パチパチと拍手を送る湖札に対して、問題児三名の額に青筋が浮いた。だがこればっかりは仕方ない、だって完全になめられているんだもの。
「で、どうします?ちなみにこの条件を飲んでくれない場合は『一切ゲームを中断される謂れもないにもかかわらず中断されたということで即時再開を求める』って伝言預かってますけど」
しかし結局、この一言で飲むこととなってしまうのであった。この分は完膚なきまでに解き明かして殴り飛ばすことで返すと心に決めながら、条件を飲む。即時再開などとされてしまえばゲームの仕組みがかけらほども分かっていない以上、そのまま負けるのみだ。
「で、では」
そんな葛藤で言葉がとまってしまった以上、進行を請け負うのは中立の立場の役割であり。今回それにあたる黒ウサギが、それを執り行う。審判に徹することしかできない以上、中立の存在であり続けることが彼女のすべきことだ。
「参加者側はそれでよろしいでしょうか?それならば箱庭中枢へ申請し、正式なものとしますが」
「…………分かった、その二つの条件は飲む」
非情に。非常に腹立たしそうな表情を浮かべながら。それでも立場上飲むしかないが故に、参加者側の代表として回答した。目を閉じウサ耳をピコピコさせた黒ウサギが受理されたと伝えると、湖札は続けての条件を口にする。
「では、三つ目です。今回のゲームに関して質問をする相手として一部禁止する人物を上げさせていただきます」
「禁止?」
「ええ。まあ、『この人に聞かれたら答えが分かってしまう』って言う意味の禁止ではなく、『この人が真実を知る機会は別にちゃんと設ける』って方針ですけど」
つまり、ちょっと後の都合が大変だ
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