猫娘と強化合宿編
NO.083 最悪の結末
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―――――……見せたくないモノがある時だぜ?」
Mr.コンプレスの口には出久と常闇の閉じ込められている球体があった。
「ッ!?」
瞬間、障子の持っていた球体はもとの形に戻る。
そこには轟の放った氷が出現したのだ。
「ダミーを用意していたのさ。それを意気揚々と掻っ攫っていく光景はおかしかったぜ。とにかくこれでお後がよろしいようで――――……」
Mr.コンプレスも黒霧の影の中に入っていこうとして、突如としてどこからともなくレーザーが伸びてきてMr.コンプレスの仮面を破壊して二人の球体を宙に浮かす。
青山が勇気を振り絞って茂みの中から放ったのだ。
そこを三人はすかさず走り出すが、飯田は足の火傷が祟って転んでしまう。
「ッ!」
障子はなんとか常闇の球体を手に取ることに成功するが、轟は出久の球体を取る寸前に先に荼毘が掴んでしまい、
「哀しいなぁ……轟焦凍」
「くそっ!」
「確認だ。“解除”しろ」
「ったく、なんだよ今のレーザーは……俺のショーが台無しだよ」
そう言いつつ個性を解除する。
そこには気絶している出久の姿が出てきて、すかさず荼毘は出久の首を掴んでいた。
「問題なし……」
「緑谷ぁぁぁ!!!!」
「緑谷君!!」
「緑谷!!」
三人の叫び声も虚しく出久は陰に包まれてそのまま連れ去られてしまった……。
こうして完全敗北してしまったのだ……。
その後はブラドの連絡によって警察やその他の機関が到着した。
生徒の40名のうち、ヴィランのガスの攻撃によって意識不明の重体が15名。
重・軽症者12名。
無傷で済んだのは12名だった。
そして……最後に行方不明一人。
六人のプロヒーローは一人が頭の傷で重体。
一名が大量の血痕を残して行方不明。
ヴィラン側は三名の現行犯逮捕。
彼らを残して他のヴィランは全員姿を消してしまった。
…………こうして楽しいことになるはずだった合宿は最悪の結果に終わってしまったのだ。
「うっ……ここは?」
出久はふと目を覚ました。
暗い部屋の中で、しかし誰かの気配を感じる。
「――――やぁ、緑谷出久さん。初めましてだね」
「あなたは……!」
「そうだよ。僕がおそらく君が知っているだろうオールフォーワンだ……」
出久は最悪の対面を果たしていた。
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