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デジモンアドベンチャー Miracle Light
第63話:ピクニック
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今の賢ちゃんと昔の賢ちゃんを知っているから…今の環境から離すのは駄目だと思っているから…。」

昔の賢の、自分の自宅だと言うのに居心地の悪さを常に感じていた賢を知っているから、素の表情をさらけ出せる環境から離したいとは思わない。

「あの子には随分と前から言っていたんだけどね。どちらもあなたの子供なんだから平等に見てあげなさいって…」

娘夫婦は出来の良い兄を可愛がり、弟の方を疎かにしていた。

娘達は周りの人々の声に傲ったのだ。

悲しいけれど、それが人間だ。

褒められれば嬉しいし、もっと褒めて欲しいと思うのは当然の感情。

自分が育てた子供達に向けられたなら余計に思う。

「今更言っても変わらないと思うよ。期待しても無駄だと思う」

孫の言葉にもう娘夫婦は孫に見切りをつけられてしまったのかと心の中で嘆いた。

「まあ、これはもうあの子達の問題ねえ…」

せめて行方不明の長男が無事に見つかり、仲直り出来ればいいのだが。

翌日の朝、大輔は昨日の余りの炒飯と適当にいくつかのおかずを作り、弁当箱に詰めると動き出した。

「大輔ー何か作ってから行ってよー」

ソファーに寝転がりながら弟に集るマダオ(まるで駄目な女の略)のジュン。

「自分でどうにかしろよ」

「無理ー。私が掃除洗濯、料理と言った家事全般駄目なのあんたも知ってるでしょー」

「どうにかしようって気はないのか?」

「面倒臭い」

「…冷凍食品かコンビニ弁当でも食ってろ!!」

もう相手にするのも面倒になり、及川宅に向かう大輔だったが、途中で見つけた後ろ姿に声をかけた。

「あれ?ミミさん?」

「へ?あら?大輔君…?」

以前と違ってピンク色の派手な髪色になっているが、紛れもなく苦楽を共にした仲間のミミだ。

「やっぱりミミさんだ。お久しぶりです」

「久しぶりだな、何時日本に帰ってきたんだ?」

大輔とブイモンが久しぶりの再会を喜ぶ。

ミミもまた久しぶりに仲間に会えたことが嬉しいのか満面の笑みを浮かべた。

「久しぶり、従兄弟の結婚式があるの。両親が忙しくて来れないから、私が代理で来たのよ。」

「アメリカから遥々?お疲れ様です。」

「大輔君は何してるの?」

「ゴールデンウイークだから羽を伸ばそうと、デジタルワールドにピクニックに行こうと」

「えー?いいなー」

「ミミさんも一緒に行きませんか?ピクニックは人数が多いほど楽しいし」

「んー、結婚式は明日だから……私が行ってもいいのなら…」

ピクニックに誘われたミミは結婚式の日程を思い出し、今日は大丈夫だと告げる。

「勿論、それじゃあ及川さんのアパートに」

「OK、ヒカリちゃんもいるの
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