機動戦士ガンダム
2238話
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様子を調べ続けていた。
一応、この機体は後でシャドウミラーの技術班に引き渡す事になってるんだが……その時には通常の状態に戻ってるよな?
取りあえず色々とデータやら設計図の類も貰ってきたので、恐らくその心配はいらないだろうと判断し、俺は何か難しい顔をして考え込んでいるジャンをその場に残して立ち去るのだった。
「あれ、アクセル? どうしたの?」
研究所から少し離れた場所にある、商店街。
R2型を引き渡した後で、技術者達には付き合っていられないと判断した俺が、取りあえずちょっと何か食べ物でも……と、そう思ってやってきた場所だ。
政庁からそう離れていないこの商店街は、それこそ毎日のように姿が変わっている場所だ。
それだけクレイドルに移住してくる人が多いという事の証なんだろうが。
そして、料理店の類が多いのも特徴だ。
……マブラヴ世界の合成食は、それだけこの世界に人間にとって舌に合わないという事なのだろう。
いやまぁ、実際あの合成食を美味いという奴は、とてもではないがその味覚を信用出来ないのだが。
ともあれ、そんな場所を適当に歩いている中で、そう声が掛けられたのだ。
そして声のした方に視線を向けると、そこには予想通りにクスコの姿があった。
ただし、いつもクスコと一緒にいるイメージのマリオンはいない。
クスコ1人だけで、何かを買ったのか、手には幾つかの紙袋を持っていた。
「クスコか。珍しいな、ここで会うなんて」
「そう? そこまで珍しくもないと思うけど。だって、この商店街は研究所からそう遠くないんだし」
「そんなんものか。……で、今日は珍しく1人なのか? マリオンは?」
「ああ、マリオンならデートよ、デート」
「……デート?」
「そ」
俺の言葉に、マリオンは短く答える。
マリオンのデート相手と言われ、真っ先に思い浮かぶのは当然のように黒い三連星のオルテガ。
あの2人は一種の師弟関係に近かった筈だが……まさか、それが男女間の愛情にまで育ったのか?
ただ、年齢的にオルテガとマリオンでは少し離れすぎているような気がしないでもない。
「本当なのか?」
「ええ。郊外の草原にピクニックに行ったわよ。マリオンなんか、昨日から自分でお弁当作って……まぁ、結構ボロボロだったけど」
「あー……まぁ、オルテガならそういう料理でも美味いと言って食べてくれる筈だ」
マリオンが料理下手でない事を祈ろう。
もっとも、マリオンも研究所に行く前は普通に暮らしていた筈だ。
であれば、そこで料理をしたことがあってもおかしくはない。
研究所暮らしで料理の腕が落ちている可能性も否定は出来ないが。
「そうね。少なくてもそのくらいの人じゃないと、マリオンを預けられない
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