暁 〜小説投稿サイト〜
おぢばにおかえり
第四十七話 合格発表その十八

[8]前話 [2]次話
「それは」
「ないですか」
「そうよ、ないわよ」
 また阿波野君に言いました。
「全く、折角合格してお花も貰ったのに」
「そのお花今から詰所に持っていきましょう」
「ええ、それはね」
 このことは私も異論はありませんでした、それで同じ寮の娘達に言いました。
「ちょっと詰所行って来るから」
「また寮でね」
「待ってるわね」
「じゃあ先輩、今からですね」
 寮生の娘達が孵った後ですぐに声をかけてきた阿波野君でした。
「詰所にですね」
「ええ、行きましょう」
「お花のことをお願いしに」
「合格の報告もね」
 このことも忘れていませんでした。
「しないといけないから」
「そうですよね、じゃあ」
「行きましょう、ただね」
 このことは言わずにいられませんでした。
「ここでも阿波野君が一緒なのね」
「駄目ですか?」
「何でいるのって感じだし」
 三年生の校舎だというのにです。
「それでまた一緒だし」
「駆け付けてきてよかったです」
「よくないわよ、けれどね」
「はい、今からですね」
「詰所にね」 
 二人で詰所に向かいました、阿波野君と二人で行きますが花束は私の手の中にあるままでした。


第四十七話   完


                  2017・11・19
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ