第四章
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「決まりだな」
「流石にここで四点入ったら」
流石の中西もだった。
「やばいですね」
「そうだよな」
「はい、抑えて欲しいですね」
中西は心から思った、だが。
佐伯はこの時男前になった、そしてだった。
打った、打球は見事に飛び。
「打ったーーーーーっ、佐伯の満塁ホームラン!」
「男前になったみたいだな」
「そう、ですね」
中西もがっくりとなった。
「これは」
「もうこれで勝負決まったな」
「今日は残念でした」
「今日もな」
内村は笑って中西に告げた。
「残念だったな」
「いや、今日もって」
「ずっとじゃねえか」
阪神が負ける、このことはというのだ。
「だから言ったんだよ」
「そうですか」
「まあ今年もこれじゃあな」
「最下位とか言われます?」
「ならない筈がないだろ、ただ横浜もな」
このチームもというのだ。
「今年巨人強いからな」
「江藤とか入りましたからね」
「あそこは金あるからな」
それで補強を行い続けているからだ、この頃の日本は不況と言われていたが巨人は金満補強を行い毎晩不況と言っているキャスターが年五億のギャラを貰っていた。マスコミにだけ金はあったのだろうか。
「だからな」
「強いんですね」
「そうだよ」
その通りだというのだ。
「だからな」
「横浜にしても」
「佐々木抜けたからな」
メジャーに行ってしまったのだ。
「だからな」
「ストッパーいないのは辛いですね」
「そこが頭が痛いな」
「どうにかなりますよ」
「なればいいな」
内村は横浜のことにも言及した、試合は結局阪神が十対一で敗れた。
試合の後で中西は居住区に戻ってカレンダーを見た、日付は六月一日だった。それで彼は思わずこう呟いた。
「一日負けか」
「おう、観てたぞ」
工藤のベッドのカーテンが開いた、そしてそこから満面の笑みの工藤が顔を出して中西に対して言ってきた。
「横浜勝ったぞ、ざまあ見ろ」
「いや、ざまあ見ろって」
「阪神弱いな、おい」
「明日は負けないですから」
「明日も勝つからな」
工藤の勝ち誇った顔は変わらなかった。
「宜しくな」
「宜しくじゃないですよ、明日はリベンジしますから」
「出来たらいいな」
工藤は最後にこう言ってカーテンを閉めた、これで中西の六月一日は終わったが。
翌朝彼はまた工藤に言われた。
「弱い、弱い」
「阪神弱いっていうんですか」
「あの負け方はそうだろ」
まさにというのが工藤の意見だった。
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