機動戦士ガンダム
2237話
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っている情報によると、今回のコンペ、採用されるのはツィマッド社のリックドムになる可能性が高いそうです」
「……だろうな」
それを聞いても、俺にしてみれば半ば予定調和に近い話であった以上、驚く事はない。
いや、エリオットがその件を知ってるというのには、驚いたが。
「上としては、その件に対する当てつけに近い感情もあるのかと。また、自分達の技術力がこれだけ高いというのをルナ・ジオンやシャドウミラーに示したいという思いも」
ジオニック社のその気持ちは、分からないでもない。
ルナ・ジオン建国当初、ジオン公国の三大兵器メーカーの中で、一番親しかったのはMIP社だったが、それに続いていたのが、カーウィン家やゲラートとの縁があったジオニック社だ。
そしてツィマッド社は一番親しくはない相手。
だが……ヅダと改修チームをルナ・ジオンに寄越した事で、その関係は大きく変わる事になる。
現在ルナ・ジオンやシャドウミラーと一番縁が深いのは、ヅダの改修チームを送ってきたツィマッド。次いで、元々縁が深く、ある程度の技術者を派遣してきているMIP社。そして最後にジオニック社の順番となっていた。
勿論、ジオニック社もルナ・ジオンやシャドウミラーとの関係を深くする為に行動していなかった訳ではない。
実際、少し前には強行偵察型のザクとか、その改修機とか、グフとか送ってきたし。
だが、それでもツィマッド社の二番煎じであるのは間違いない。
それを何とかして、少しでもルナ・ジオンやシャドウミラー内での自分達の地位を上げようと、こうして行動に出た訳だ。
まぁ、今回のコンペでリックドムが採用される可能性が高いというのも、こうした行動の原因になってそうだが。
もし今回のコンペでR2型が採用される可能性が高いとなれば、恐らく俺達と接触するにしても、R2型を引き渡すといった真似はしなかっただろう。
ジオニック社としては、ジオン公国を見限った……とまではいかないが、自分達の機体が採用されなかった事に対する意趣返しといったところか。
「分かった。……けど、この機体は珍しいんだろ? 実戦はそう簡単に使えそうにないけどな」
もっとも、R型がヅダよりも若干劣っていた性能だったのを考えると、このR2型は……スペック的にはヅダと同等くらいか。
であれば、わざわざ実戦で使うような真似はしなくても、解析に回すのが最善だろう。
ジオニック社の最新鋭機という事になれば、当然のようにこの機体はお宝の集まりなのだから。
「そうですね。珍しいというのは否定しません。現時点でこの機体を抜かすと、私が今日のコンペで操縦した機体を含めて全部で4機しか存在してませんし」
「……つまり、この世で5機しかない機体な訳か」
また、随分と厄介という
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