機動戦士ガンダム
2237話
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ザク系のMSが何機か並んでいるのはいいのだが、メカニックの姿……どころか、それ以外の人間の姿もどこにも存在しない。
「これは……見たところ、ジオニック社の格納庫か?」
「そうです。このコロニーにおいて、ジオニック社が専用の場所として与えられている場所です。もっとも、それは別に珍しい事ではないですよ。ツィマッド社やMIP社、それ以外にも多くの会社が同じように専用の場所を与えられていますから」
「そういうものか。……で、当然の話だが、ここは部外者以外立ち入り禁止、と」
「そうなります」
「その割には、あたし達が来てるけどね。……いいのかい?」
俺とエリオットの会話に割って入るように、シーマがそう話し掛ける。
実際、シーマの言ってる事は間違っていない。
ジオニック社の格納庫ともなれば、当然のようにそこには部外者には見せられない物も多いだろう。
なのに、そんな中で何故わざわざ俺達をここに呼び寄せるのか。
その理由が、俺には分からなかった。
……いや、俺達に渡す物があるという話で、MS格納庫に呼んだという事は……つまり、そういう事なのか?
だが、このタイミングでとなると、考えられる可能性は……
そんな風に思いつつ、俺達は格納庫を進むエリオットの後に続き、1機のMSの前で足を止める。
そこにはあったのは、俺の予想通りR2型。
だだし、先程までエリオットが乗ってコンペに参加していた機体ではなく、別の機体だろう。
機体色が、エリオットの乗っていたR2型とは違い、肩まで全てが黒だし。
ちなみにコンペの時のR2型は、黒ではあったが左側のスパイクアーマーと右肩はピンクだった。……コンペでの視認性の問題か? エリオットの趣味という事はないと思うんだが。
ともあれ……黒、黒か。そうなると、もしかしてこの機体は黒い三連星用の機体なのか?
シャドウミラーやルナ・ジオンの中で、黒をパーソナルカラーにしているような者は、黒い三連星しか存在しない。
その割には、機体が1機しかないのが気になるが。
「この機体をアクセル代表にお渡しします」
「……いいのか? この機体はジオニック社にとっても、最新鋭の機体だろ?」
R1型は、ヅダには劣っても限られた資源やコストの中では十分な性能を発揮する機体だった。
このR2型は、そのR1型を改修した機体である以上、性能も当然のように上がっている。
そんな機体を何故俺に渡す?
「はい。……ジオニック社としてはルナ・ジオンやシャドウミラーと友好的な関係を作りたいと、そう思っての行動です。それに……」
そこまで言ったエリオットは、少しだけ寂しそうな、そして悔しそうな表情を浮かべて言葉を続ける。
「まだ本決まりという訳ではないですが、こちらに入
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