暁 〜小説投稿サイト〜
天体の観測者
修行V - 終極 -
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が強制解除される。
 一誠も同様にブーステッド・ギア(籠手)が強制解除され、集束した魔力が霧散していた。



「言い忘れていましたが、この大自然のフィールではセイクリッド・ギア(神器)攻撃目的(・・・・)では遣えません」

 セイクリッド・ギア(神器)を使うにはウィスを倒すしかない。
 それは到底無理な話であるが

 極限まで集束させていた魔力が霧散し、一誠の身体が悲鳴を上げる。
 木場は理解を越えた現象に呆然としていた。

「嘘……だろ」

 己の力の根幹である神器が無効化された。
 身体に力が入らない。
 思考が止まり、強化された肉体が解除されていく。


俺の、ブーステッド・ギア(籠手)が……


 籠手が消失し、虚空へと魔力が霧散していく。
 一誠の左手から完全にブーステッド・ギア(籠手)が消失した。




「神器無くして、どうやって戦えばいいんだ!!!」

 一誠の魂の咆哮が鳴り響く。

 ウィスは致命的な隙を晒す両者に構うことなく、気合砲を炸裂させ大自然のフィールドを更地へと変えた。










「リアス達にはこの星の周囲を走ってもらいます」

 惑星の周囲には特殊な仕様が施されている。
 リアス達の現状を吟味し、精密な重力が設定されている。

「そのままこの星を日没まで走ってください」

 重力が身体に加算され、リアス達の足取りは酷く遅い。
 武舞台での修行よりも強大な重力がリアス達の身体を縛り付ける。

「ほらほら、走らないと道が無くなってしまいますよ?」

 リアス達の足元の紫の結晶が霧散していく。
 眼下に広がるは根源的恐怖を抱かせる底なしの闇 

「道から落ちてしまうと異次元に放り出されて、二度と帰って来れなくなるので、気を付けてくださいね?」

 この場から落ちてしまうと二度と戻ってくることはない。
 宇宙の藻屑と化すのだ。

 足が酷く重い。
 汗が滴り落ちる。
 呼吸が乱れ、身体が悲鳴を上げる。
 気を抜けば今にもその身が重力に圧し潰されてしまいそうだ。

「ちょっとペースが早過ぎますかね?」

 リアス達の後方の足場は瞬く間に消失していき、異空間がその姿を現している。
 ウィスは宙に浮遊した状態でリアス達を静観する。

「思ったより頑張りますね?」

 修行を開始して半日が経過した。
 リアスと朱乃の魅惑的な肢体が服とへばり付き、下着が丸見えだ。
 汗が身体にへばり付き、夥しい量の汗を流している。

 日没まで後僅か

 意識も朦朧と化した状態でリアス達は足を進み続ける。
 焦点は揺れ、意識も定かではない。



 遂に太陽が地平線
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