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少年は魔人になるようです
第121話 魔人は危機のようです
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、ネギは背筋を凍らせる。

自分の手の下に、見えないが、何千万、何億の命が潰れているのか、と言う恐怖。

そしてたった一瞬近寄っただけで、唯の石ころを生命溢れる惑星に変貌させる、想像する

事すら許されない力を持つ者への恐怖であった。


「そんな、馬鹿げた事、どうやったら出来るんですか……!?」

「私も『創造者』じゃないから、それこそ想像だけれど。星が出来る過程、生命が進化

する過程、時間加速、あらゆる法則の変更が重なってそれが出来たんじゃない?」

「り、理屈は分からなくはないですけれど……!」


訳が分からない、と手を向い合せたまま微動だにしない『創造者』二人を見る。

何が起こっているかは『創造者』以外には認識も理解も出来ない。当然、ネギにも。

しかし、僅かに変化があった。

ブシッ!
「あっ!?」


愁磨の頬がザックリと切れたのだ。

それも一瞬で直ったが、それを皮切りに、不定の間隔を開けて体のあちこちに傷を負う。


「あらぁ、やっぱり押されてるわねぇ。」

「や、やっぱりって、じゃあ助けないと!」

「・・・どうやって?なに、してるかも・・・分からないのに。」


冷静に味方の不利を認め、それでも動かないノワールに打開を促すが、アリアに再度

『創力』使いの戦闘状況を伝えられ、策を持たない自分も答えに窮し黙る。


「オーディエンスが暇そうだ、話でもしてやろう。貴様は踏ん張るしか出来なそうだから

まぁ、頑張りたまえ。」

「そりゃどーも……ぐ!」
バシャッ!

妙な事を言い出した『主神』に答えただけで、掠り傷だったダメージが跳ね上がり、

腕が水の様になり零れてしまう。

愁磨が喋る事すら許されない程の相手、と再認識し緊張するネギだが、意に介さず一人で

話し始める。


「さて、君達はなんとか介入しようとしているようだから、勘違いを正させて貰おう。

我々『創造者』…いや、『創造』の万能の力と思っているだろう?

その通り、『創力』とは低・中次元帯が操る"気"や"魔力"、上位次元帯が使うそれの昇華

である"神気"や"魔素"の、元となる力である。

ここで勘違いさせたのはそこの"魔人"の不手際だ。"創力"はそれらの延長上にある力では

ない。『創造者』ではない被造物では決して届かぬ力。絶対無比の力の『在り様』だ。」

「あら、絶対無敵、ではないのねぇ?」


主神が語る中、ノワールがからかう様な声色で問う。ご機嫌に話していたのを遮られ憤慨

するかとネギや『神』達であったが、返って来た感情は歓喜であった。

そして愁磨を圧倒しながらも意に介した風もなく視線を外し、振り向く顔
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