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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
一族の物語 ―交わした約束― @
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なもの。
彼を討伐してしまえばいい。
彼の保有する主催者権限。その謎を解き明かし、ゲームクリアによって打ち破った者であれば。その対象を保有することは、当然の権利として保障される。故に。
「やるぞ、最新の英雄サマ。俺達はテメエを連れ戻しに来た」
「だよなぁ、とは思ってたよ。……ま、そっちがやるって言うなら仕方ない」
仕方ない、と言いながら一輝の顔を彩るのは凶暴な笑み。これから始まろうとしている戦いを、確かに楽しみにしている。
その証拠に、契約書類は何のためらいもなく召喚された。記されたギフトゲーム名は『一族の物語 ―交わした約束―』。
こうして、ゲームは開幕する。主催者側プレイヤーは鬼道一輝のみ、参加者側プレイヤーは逆廻十六夜、春日部耀、久遠飛鳥、レティシア=ドラグレアの四名。審判に黒ウサギを据えたギフトゲーム。
さて、ここで少し参加者側が立ててきた作戦について話そう。とはいえ、大まかな方針としては十六夜が語っていたものと変わらず、大まかなくくりとしてはアジ=ダカーハに対して用いたものとも似通っている。
まず、現在ノーネームが私情で動かしても問題の無い戦力を選出する。これは同盟所属の者は除かれ、ノーネーム所属、一輝の隷属下にない者が対象となった。
続けて、その中で一輝と相対することとが相性的に不利な者が除かれた。神殺しの力を持つが故に
クロア・バロン
(
ロリコン
)
が、水を操るという共通のギフト故に白雪姫が除かれた。
最後に、本拠護衛のためもう一人ノーネームから選出される。これは手札を増やす、という意味もあり同一のギフトを保有した耀がおり、かつ翼が一つ失われているグリーが残された。
こうして参加メンバーは先述の四名となり、この中から一輝本人を相手にする人間、一輝の従僕を相手にする人間をそれぞれ二人ずつ選ぶ。単純に希望として振り分けられれば簡単なのだが、従僕に神霊二人、さらに霊獣までいるのだからそうもいかない。それら全てへの相性込みで、戦力を分担する。
結果。
いざとなれば広範囲を焼き払うこともでき、機動力のある耀。自身も従者を用いる、むしろ従者を指揮することが主だった役割となる飛鳥が従僕の相手を。
武器は己が体、近接戦闘が専門となる十六夜。槍を繰り、龍影という攻防可能な武器を持つレティシアが一輝の相手を。
そんな戦略を、彼らはたてた。
単純と笑うなかれ。そもそも、人数がいない以上複雑な作戦なんぞ立てるだけマイナスになることの方が多い。ギフトゲームのクリア方法が明確になっておりそれを満たすため、という形であれば話は別だがそうでないのなら、単純化された作戦は最適解である。
しかし、だ。単純化された作戦というのは、決行が容易であり、能力さえあれば成功率も高い代わりに。
相手もまた、その作戦
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