第6章:束の間の期間
第182話「連絡と異常」
[4/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
めにも頑張ろうと、アリシアは気合を入れてそう思った。
「準備はいいかしら?」
ところ変わって、アースラ。
大門周辺を調査するために、優輝達は準備していた。
「大丈夫だ」
「私もいけるよ」
「私もよ」
全員の準備が終わり、いつでも出られるようにする。
なお、準備と言ってもそこまで用意周到な物は使わない。
いつもと違って欠けているものがないか確かめる程度だ。
「よし、いつでも行けるわね」
「大門の調査……確かに、閉じる事ばかり考えて調べる事はしていなかったが……そこまで気にすることなのか?」
四人を転送するために転送ポートの許可を出したクロノが、疑問に思って尋ねる。
別に調査を怠る訳ではないが、それでも疑問に思ったようだ。
「ええ。何かが元に戻っていない……いえ、“変わっている”と睨んでいるわ」
「そこまで力強く言う程なのか……」
悪路王の言った“縁”の存在。
大門を閉じたはずなのに、それは残り続けている。
本来ならあり得ない現象なため、鈴は何かあると確信めいた推測をしていた。
「まぁ、僕が担当出来ない分野だ。だから、頼んだぞ」
「任せなさい」
転送ポートを起動させ、クロノは四人を転送した。
「……改めて見ると、だいぶ荒らしてしまったね……」
「瘴気の影響もあって、木々が枯れているわね……」
転送が終了し、四人は大門の近くに転送された。
戦闘の爪痕は深く残っており、特に自然には顕著に現れていた。
「建物もだけど、こういうのは時間を掛けて元に戻していくしかないわ。霊力を応用すれば、自然を戻すのはいくらか簡単にはなるけど」
「そっか……こういうのも、復興していかなくちゃいけないよね……」
神降しをした優輝や、ジュエルシードをフル活用した自分が戦っていた場所も、同じように破壊跡が多くあるだろうと、司は考えてそう呟く。
「とにかく、大門の場所まで行くわよ」
「ああ」
アースラからの転送は、瘴気の影響がまだ残っているかもしれない事を懸念して、大門から少しばかり離れた場所を転送先に指定していた。
そのため、優輝達は周囲に刻まれた戦闘の影響を確認しつつ、大門へ向かう。
「……そういえば、本来の大門の守護者って、どんな人だったの?」
「とこよの人柄?……そうね……」
ふと、司は気になった事を鈴に尋ねる。
「……私も、限られた時間でしか会ってないからあまり知らないのだけど……なんというか、とにかく前向きだったわね。同時に、どこか抜けていたけど」
「前向き……」
「諦めの悪さな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ