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デジモンアドベンチャー Miracle Light
第40話:異変
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るぞ!!」

ミミと太一が言った直後にしっかりとした声が聞こえた。

「そう…そうだ…我が無念を晴らさずにおくものか…」

深い恨みの籠った、まるで地獄の底から聞こえてくるような声だった。

「無念…?」

「誰だ!?」

声の主の出現は、何の前触れもなかった。

滲み出るかのように現れたのは、見た目はキューブのような形になっており、ヴェノムヴァンデモン程ではないにしろ相当な巨体である。

「これが、火の壁の向こうからやってきたデジモン…?」

「何なんだ、こいつ……!」

次にキューブから数多の触手が生え、一番上からは人の形をした何者かが姿を現す。

マントを纏ったそのデジモンは腰から下が管と化しており、その管はそのままキューブに繋がっていた。

「お前が…俺達の最後の敵か」

デジモンはマグナモンとバンチョースティングモンの姿を視界に入れると、目を細め…。

「フフ……フフフフ……ハハハハハハ……」

そして笑った。

「…何がおかしいんだお前は…お前は何者だ?」

流石に不快に感じたバンチョースティングモンがデジモンを睨み据えた。

「フ…フフフ…いや、すまんな。まさか滅んだデジモンの生き残りがいるとは思わなかったのでな。私はアポカリモン。初めましてと言っておこう。同胞達よ」

「同胞だと?」

マグナモンが疑問符を浮かべるが、アポカリモンと名乗ったデジモンは笑みを浮かべたままだ。

「そうだ、我々は進化の過程でその行く手を阻まれた者。」

「進化の過程で…?」

アポカリモンの言葉に光子郎が反応した。

「そこの同胞…古代種達も知っているだろう。かつてのデジモン達は今のように進化の数が多かった訳ではない。進化出来ずに、今の環境に適応出来ずに、更に神に力を取り上げられて消えていった存在。それが古代種だ。私を構成しているデータの大半はそこの2体と同じ古代種達の無念、怒りなのだ!!」

アポカリモンの叫びにマグナモンとバンチョースティングモンが目を見開く。

「で、でも………進化の過程の中では、消えていく種があるのも仕方がないことです。やはり環境に順応出来ずに……」

「黙れ!!仕方がない?その一言で全てを済ませる気か?」

「何が言いたい!?」

「先程も言ったように我々はデジモンの進化の過程で消えていった種の…その悲しく恨めしい無念の蓄積だよ。」

「消えていったデジモン達の闇の心の集合体……?」

デジモンと呼べるのかどうかも怪しい存在。

無数の無念や怒りが集まり、凝固された存在は笑みを浮かべた。

「選ばれし子供達よ…我々はお前達と出会えるのを楽しみにしていた」

「…どういうこと?」

アポカリモンの言葉に
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