92話:経過
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「さあ、私にはリューデリッツ伯のお考えなんて分からないわ。私がまだ青臭い小娘だった時の話だもの。ただ、当時の担当者はワレンコフ氏で、彼はその報酬をつかって最年少の補佐官から自治領主候補に成りあがったわ。当時から生半可な金額じゃないのは自明の理ね」
「なら尚更、同盟と門閥貴族を結託させる必要があるな。俺の力をご覧頂く意味で大きな花火を打ち上げようと思ったが、下手をしたら片手間で鎮火出来るやもしれんな」
「ルパート、父親と同じ過ちを犯してはいけないわ。あの方に重用してもらうには『信頼』と『信用』が必要よ。無駄に野心をひけらかせば本人が尻尾を振っていても、何か企んでいるのかと不信に思われるわ。そこだけは間違わないでね」
ドミニクの忠告にうなずいたが、伯からすれば俺など使いっぱしりの小僧でしかないだろう。命じられたことをこなしているだけで目に留まるものなのだろうか。何かしら出来る事が無いか考える俺の対面で、ドミニクは楽し気に『レオ』を飲み進めていた。
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