機動戦士ガンダム
2232話
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「それは、本当か? また、随分と早いな」
「そうなの? シャドウミラーではその辺どうなってるのかしら?」
クレイドルにある政庁、その中のセイラの私室で、俺はいつものようにセイラと紅茶を楽しんでいた。
そんな中で出てきた話題が、ジオン軍の次期生産MS選抜試験の話題。
……この独立戦争が始まってから、半年以上が経つ。
だが、その半年で次期生産MS……つまり、主力機のトライアルを行うというのは、少し予想外で驚いた。
7月の末という事だから、まだ半月程あるが……それでも、今頃そのコンペに参加するジオニック社とツィマッド社は最後の調整として忙しくなっている筈だった。
ちなみに、ここでMIP社の名前を挙げなかったのは、MIP社が作るのは基本的にMAだからだ。
今回は次期主力MSのトライアルである以上、MIP社が出てくる可能性は少ない。
いやまぁ、ズゴックという水中用MSを開発した実績はあるから、MSを開発出来ない訳でもないんだろうが。
MAを次期主力機に……というのも面白そうな気がするが、MAはコスト的な問題もあって、少数の量産ならともかく本格的な量産をするのは難しい。
「シャドウミラーは、シャドウの1機種だけだな。拡張性も高いし、性能そのものもそれこそ非常識なまでに高い。……他は、メギロートとかもあるけど、そっちもUC世界のMSに比べると性能は段違いだしな」
拡張性も高く、性能もカスタム機並に高い。
おまけに、ある程度定期的に色々な場所がバージョンアップしていたりする。
……魔法球の中に技術班がいるから、それこそ機体の性能とかは日進月歩どころか、秒進分歩くらいに感じで進んでるんだよな。
当然それはシャドウだけではなく、実働班や幹部陣が乗っている機体も同様だ。
「それは……凄いわね」
「凄いのは否定しない。……それで、ジオニック社とツィマッド社の次期主力MSの件で何かあったのか? ……そのコンペを見に来ないかと誘いがあったとか」
「正解よ。向こうから直々に招待があったわ。是非ともコンペを見学して欲しいと、ね」
「……本当にコンペを見学? また、大胆な真似をするな」
今回行われるコンペというのは、ジオン軍にとって次期主力MSを決める為の代物だ。
であれば、当然の話だが秘密裏に行われるのが当然だった。
正直な話、まさかここでジオン公国と半ば戦争状態にあるルナ・ジオンの……それも女王たるセイラを招くとは思わなかった。
いや、自分の懐に呼び込んで、捕らえるか殺すかするつもりか?
量産型Wやコバッタの、そしてシャドウミラーのいるクレイドルではセイラに手を出すような真似は出来ない。
だが、自分の懐の内に入れてしまえば……と。
ジオン軍がそんな風に思っても、おかしくはない。
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