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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica25-Cインターミドルの好敵手〜Settlement〜
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驚きです。

「ほう。まさかジークともスパーリングの約束をしていたのかい?」

「あーいや。そういうわけじゃないんだけどさ。ご先祖様関連でヴィクターが会談をセッティングしてくれることになったわけなんだが・・・。どうだ、アインハルト。エレミアの記憶について何か思い出したか?」

ノーヴェさんにそう聞かれた私は、昨夜思い出したリッドについての話をした。すると「やっぱエレミアの血族は遺伝なのかね〜」とシャルさんが苦笑しました。

「と言いますと?」

「ジークリンデも、いつの間にかフラっといなくなることが多いみたいね。最近もまた失踪してるみたいだし。確保したって話だから、探してくれたんだろうね」

「シャルさん、何か相応しいっすね。ジークリンデ選手のこと知ってるんですか?」

「ザンクト・オルフェンの評議会、つまりフライハイト家と六家の役割には、古代ベルカより続く一族の監視というのがあるからね。エレミア一族についても昔から監視はしてるの。ジークリンデとは、あの子が幼い頃に何度か会った程度ね」

改めてシャルさんという、ベルカ関係にお強い方と出会えて良かった。ですが「私とジークリンデ選手が会ったとしても、何を話せばいいのか・・・」と私は困惑していることを伝えた。

「あー、そうですよね。アインハルトさんは覇王イングヴァルトの記憶を受け継いでいるけど、ジークリンデ選手もリッドさん?の記憶を受け継いでいるとは限りませんよね」

ヴィヴィオさんの言うとおりです。記憶を辿っての昔話というわけにもいかないですし。クラウスとリッドは友人関係ではありましたが、話に花を咲かせるほどの饒舌ではありませんでした。

「ジークリンデは、アインハルトのように記憶をそっくりそのまま受け継いではいないけど、一応は歴代・・・およそ500年分のエレミアの戦闘の経験と記憶を受け継いでる。彼女もまた、アインハルトと同じ、先祖の記憶という鎖に縛られて過去と未来に迷いながら現在を生きているの」

ジークリンデ選手も、私と同じ・・・。それを聞いて話をしてみたくなった。先祖の記憶とどう向き合って過ごしてきたのか、聞いてみたい。ギュッと両拳を握り締めていると、「ヴィヴィオさん? イクスさん?」のお2人がそれぞれ私の拳に触れました。

「アインハルトさん」「アインハルト」

「大丈夫です。ノーヴェさん、明日の午後にお会い出来ないか、ヴィクターさんにお伝えください」

「おう。判った。っと、シャルさん、ミカヤちゃん。時間です」

「ん」「ああ」

インターバルを終え、最終ラウンドのために試合場の中央へと向かうシャルさんとミカヤさん。ノーヴェさんが結界を再展開して、試合開始の号令のために「レディー・・・」右腕を掲げます。

「ファイト!」


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