91話:苛政
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れましたので、数年もすれば見違えるようになりましょう」
「そうか、伯が担当されるなら間違いあるまい。オーディンからもそこまで離れておらんし、装甲擲弾兵の訓練施設でも作ってもらい、訓練を兼ねた土木作業をしてもよいかもしれんな。もっとも伯が計画を用意されたなら余計なことやもしれんが......」
「上申はしておきましょう。確かに自然はかなり残っておりますし、鍛錬にはちょうど良い場所です。さすがの伯でも装甲擲弾兵が復興支援に協力したいと言い出すなど想像されないでしょう。きっとお喜びになられると存じます」
「そうか。男爵にそう言ってもらえれば千人力だな。では部下たちに指示を出してこよう。塹壕堀りの訓練などをするより余程励み甲斐があるというものだ」
少し気が晴れたのかいつもの雰囲気に戻ったオフレッサー大将がのしのしと司令部を後にする。俺の部下たちにも配慮をしておかねばなるまい。悩ましい事だが、物資と予算はある。憂鬱な始まりとなったが、振り返った時に誇れる任務にしてやらねばなるまい。伯から事前に渡されていた復興計画書を改めて確認する。この計画書の綿密さだけが、おれの心を少し軽くしてくれた。
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