暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2230話
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「……は? それ、本当か?」
「ええ、そうですわ。政治班に入ってきた情報によると、間違いないかと。恐らく、数日中に連邦軍の方から発表があると思いますわ」
「いや……それは……」

 あやかからの報告に、俺はただ驚く事しか出来なかった。
 その内容は、連邦軍のマゼラン級とセイバーフィッシュがサイド3に強行偵察を行い、それなりに損害を出しながらも無事に任務を完了してルナツーへの帰還に成功したというものだった。
 本来なら、偵察に成功した程度で連邦軍が大々的に発表をしたりといった真似は普通ならしない。
 だが、今のUC世界……それも宇宙においては、事情が違う。
 ジオン公国の独立戦争が始まってすぐの1週間戦争やルウム戦役。それが終わった後でも、それらより規模は小さいものの、遭遇戦まで含めると数え切れない程の戦闘がジオン軍と連邦軍の間で起こっている。
 だが、そのほぼ全てにおいて連邦軍は負け続けているのだ。
 地球ではホームグラウンドであるという事や、MSが3次元的な動きを宇宙程に出来ないといった事から、連邦軍もそれなりに勝利を重ねてはいるが……宇宙においては、それこそ連敗している。
 直近で言えば、サイド6の近くで奇襲をしたに関わらず、連邦軍が負けていた。
 その辺りの事情を考えれば、強行偵察とはいえ無事に任務を達成したというのは、連邦軍にとっては絶対に広めたい話だろう。
 問題なのは、この強行偵察が誰によって行われたか、か。

「あやか、この強行偵察を実行させたのは、強硬派か? それとも穏健派か?」
「いえ、残念ながらそこまではまだ。ただ……政治班の分析では、恐らく強硬派かと」
「……だろうな」

 穏健派というのは、連邦軍が攻勢に転じるまでは基本的に戦力を温存するという派閥だ。
 勿論、この強行偵察がもたらした情報の価値や勝利した……任務を無事に達成したというプロバガンダ的な意味では大きい。
 だが、それと引き換えに、結局はある程度ルナツーの戦力は消耗しているというのも事実なのだ。
 費用対効果的には……正直、どうなんだろうな。
 ともあれ、現在のルナツーの懐事情を考えると、穏健派がこのような真似をする必要はない。そうなると……

「これで、連邦軍の強硬派が勢いづくと思うか?」
「そうですわね。これまでかなり負けているから、この一件だけで精力的に穏健派よりも優位に立てるとは思いませんが……それでも、間違いなく影響力は増したでしょう」

 あやかの言葉は、俺の予想通りでもあった。

「そうなると、またルナツーで強硬派の勢いが増すか。……俺達にとっても、それは嬉しい事じゃないな」
「そうですわね。強硬派の中には、クレイドルを攻めると主張している者もいるようですし」

 そうなんだよな。あやかの言う通
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ