第26話 激戦開幕! 喧嘩相手は未来からやってきた!? 1
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して謝罪した。
「な、何でもあら・・・なんでもないよ。えと・・・」
「おいおい、俺の名前忘れちまったのかよ。ボケでも始まったってのか?」
「あ・・・あははぁ・・・その、ごめん」
「・・・・ったく、番だよ。【轟 番】。もう忘れんなよな」
「あ、うん! 分かったよ・・・番君」
「何で君付けなんだよ?」
何時もの美智っぽくないなぁと感じながらも少年こと番は町を歩いた。
「んで、この後どうすんだ? 今日はお前に付き合うって言う約束だからな。しょうがねぇから何処へだって付き合ってやるよ」
「ホンマか?」
「・・・お前、何だその関西弁みたいな訛りは?」
「あ! え、えぇっと・・・この間落語見ててそれで真似したらこうなっちゃったんだよ」
「お前・・・落語見る趣味あったっけか?」
(不味い不味い不味い! 早くもボロが出てもうたぁ! この関西弁訛りは昔からの癖やから難しいわなぁ! と、とにかく何とか誤魔化し切らんと!)
冷や汗かきまくりつつ必死に言い訳を考える。
「さ、最近になってはまり始めたんや。まだ詳しくはないんだけどね」
「ふぅん、そうかい。んで、何処へ行くんだ?」
(何処へ行こうったって・・・この辺の地理なんざ全く分からへんから何処へ行こうか分からんわぁ! えぇい、こうなったら破れかぶれや!)
「それじゃ、番の家に行こうよ。そろそろ晩御飯の時間じゃない?」
「ん? もうそんな時間か。そう言やぁ俺も腹が減って来たし、帰るとすっかぁ」
ばれないように、はやては内心ガッツポーズを決めたくなっていた。
今は何よりもまず寝泊まり出来る場所の確保が最優先。元の時代に帰れるのは何時になるのか分かったもんじゃない。
それまでの間せめて雨風を凌げる場所がどうしても必須だった。
だが、今はやての持っている手持ちのお金ではこの時代では紙切れ程度の価値しかない。
(にしても・・・目の前で一万円札を真っ二つに破り捨てられたのはショックやったなぁ)
実際、はやては美智と会う前に一度試してみたのだが、元の時代のはやてが持っていた一万円札はこの時代では全く価値のない紙切れでしかない上に、それを出されてこれには一万円の価値があると言われればそりゃ破り捨てられても仕方ない。
だが、それを目の前でやられた時のはやての心境は如何ほどだったであろうか。
何時の時代においても一万円札とは大層な代物だ。
それだけに、はやてのショックの大きさは計り知れない。
(はぁ、此処が何時の時代なのか正確な時期が分からん上に無一文やなんてなぁ・・・何時んなったら戻れるんやろう?)
これまた、隣を歩く番に気づかれない程度に浅い溜息を吐く。
『あ、番さん!』
そんな二人の元へと近寄ってくる救急車が
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