第26話 激戦開幕! 喧嘩相手は未来からやってきた!? 1
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見ても分かる位なまでに顔に現れていた。
それを見ていた付近の人達は思わず視線を背けたり、足早に其処から立ち去ろる者もいたりとだった。
ただ一人。真横に居た美智はそれには全く気付く様子がない。それどころかーーー
「はやてちゃん、喉が渇いてるの? 良かったらこれどうぞ」
美智はあらかじめ番用に持っていた缶ジュースをはやてにそっと手渡した。
「え? えぇんでっか?」
「いいのいいの。本当は友達用に買ってたんだけど、このままだと温くなっちゃうし、此処ではやてちゃんに知り合った記念に・・・ね」
「ホンマか? それじゃおおきにな」
折角の好意を無碍にしては逆に失礼と、缶ジュースを受け取る。
が、其処ではやては驚いた。
「か、缶ジュースのフタが・・・開けられへん」
「どうしたの? はやてちゃん」
「えと・・・ジュースの缶の開け方が・・・」
「プルタブの開け方が分からないの? それじゃ、私の開け方を見て覚えてね」
そう言って美智は、目の前でプルタブを開けて見せた。
「ね、簡単でしょ?」
「あ、うん・・・せやなぁーーー」
見た通りのままはやてもプルタブを開ける。
(私の居た時代と違ってこの時代のジュース缶はプルタブが取れる仕組みなんやなぁ)
改めて、はやては時代の差を思い知らされた。たかだかジュース缶一本でもこれだけの差があるなんてーーー
(参ったなぁ、缶ジュース一本でこの始末やなんて。自分の不勉強さが恨めしいわ)
頭が痛くなるのを堪えつつ、はやては貰った缶ジュースを飲む。
美智もそれに合わせてジュースを飲んだ。そして、再度お互い視線を合わせる。
(それにしても・・・)
(まるで、鏡を見とるみたいやなぁ)
二人はそう思いながら互いの顔をまじまじと見ていた。そう、似ていたのだ。
美智もはやても服装やアクセサリーに多少の誤差はあっても顔立ちはほぼ似通っていた。
そんな二人がこうして同じベンチに座っているのだから、事情を知らない人が見たら双子なのだろうと誤解してしまっていた筈だ。
「あ、居た居た! 此処に居たのかよはやて!」
すると、はやてを呼ぶ男性の声がした。見れば、これまた見た事ない感じの服を着た細身の少年が駆け寄ってきていた。
(わぁ、細い体。番と比べたらまるでマッチ棒だなぁ。あれがはやてちゃんの友達なのかな?)
駆け寄ってくる少年を美智は物珍しく見た。服装もそうだし、体つきも何処か細い。そう、細いのだ。
と言っても美智の中では番基準なので、それを言ってしまえば大抵の男子は皆細身になってしまうだろう。
「おぅい、美智ぃ! 待たせたなぁ」
すると、反対方向から野太い声が響いてきた。はやてが
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