第四十七話 合格発表その十四
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「おさづけの理を頂くから」
「そうなんですね」
「ええ、着物を着てね」
「確か黒いおみちの」
「そう、おつとめ着ね」
これを着せて頂いてです。
「それを着させてもらってなのよ」
「教会本部で頂くんですよね」
「そうなの、一月だから」
お正月なのでこのことは決まっています。
「今度はそれがあるの」
「三年生は大変ですね」
「受験にこちらもでっていうのね」
「はい、何かと」
「まあ色々あるのは確かね」
受験におさづけにと色々あるのでこのことは私も否定せずに阿波野君に答えました。
「最後の卒業式まで」
「そうですよね」
「夏休みもおぢばがえりがあったし」
「あれは大イベントですね」
「天理教全体のね」
「来年は先輩は大学生として参加ですね」
もう来年のお話をしてきました。
「そうなりますね」
「そうなるわ、けれど今はね」
「これで、ですね」
「終わりよ、受験は」
「本当におめでとうございます」
「お花はね」
受け取ったお花のお話もしました。
「詰所にお渡ししていいかしら」
「どうされるんですか?」
「そこで飾ってもらおうかなってね」
「おもわれてるんですか」
「私への贈りものをってことで」
「ううん、寮で飾ったりとか」
「それは無理よ」
むっとして言い返しました。
「男の子から貰ったのなんて飾ったら」
「すぐに噂になりますか」
「ならない筈ないでしょ」
それこそ寮全体の噂になるのは火を見るより明らかです、そうならない筈がないことです。
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