暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第267話 見せちゃった秘匿
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しまったからだ。

 特殊な空間のせいか、妖精たちの翅は使う事が出来なかった。


『この男の子達は凄すぎるから〜。ちょーっとだけ預かっておくわぁ。だいじょーぶ。丁重にもてなすからさー』


「ん……。縛り系のクエストか。以前もそうだったが」
「ああ。以前聞いたヤツか。リュウキは眠らされたんだったな」
「そうだ。手伝えなくて少々肩身が狭かったが。今回も頼る事になりそうだ。皆に」

 リュウキが冷静だったおかげで、キリトも何とか邪気退散、煩悩鎮静、心頭滅却、獣欲消失……と念じて頑張れた。それで、眼下ですさまじい殺気を放ってたお嫁さんのが、少しだけ柔らかくなった……気がした。


「(うぅぅ……、りゅ、りゅーき君と き、キス。あの子、覚えてるの……??)」

 レイナはかつての記憶が戻ってきて悶々としていた。あの時は僅かに入っていたアルコールのせいで勢いよく行っちゃったのだが、今はそれに頼る事が出来ないから大変だ。

 だが、もっともっと大変だったのは、実はシノンだった。

「(……だい、じょうぶ。だいじょうぶ。しの。シノン。あなたはだいじょうぶ。おちついて、おちついて。―――――でも、でもでも。あの時、わたしのはじめて(・・・・)を……っっっ〜〜〜!! み、みられて?? い、いえいえいえ。周囲に気配はまったくなかったし! で、でも特殊能力とかあったら……??)」

 冷静な顔を、冷静な顔を、と何度も何度も念じたが、記憶がどんどん再生されてしまって無意味だった。その上 まったく動く事が出来てなかったから。
 


 その後―― さっさと終わらす! と言うことで 怒涛の勢いでチョコレートを回収し、キリトやリュウキにプレゼント。手渡し出来て嬉しい反面、隣のが正直不快。と言う何とも形容しがたい感情になっていたのだった。


 




〜第22層 リュウキとレイナの家〜


 全てが終わり、全員がログアウトした後の事。
 リュウキは、綺堂こと ジン、そして 渚ことシィと一緒に再度ログインしていた。

 その理由はあのクエストについて話があったから。

「少しばかり、気になった事があってね。2人に話を聞きたかったんだ」
「はい。存じておりますよ。あのチョコレートのお嬢さんの事、ですね?」

 流石はジン。リュウキが考えている事などお見通し〜、と言える程の先読みである。

「うん。クエストについては面白いと思ったよ。最近のイベントはやっぱりユーザーも増えたし、統一トーナメントとかの話題もあるからか、戦い(バトル)系統のイベント中心だったからさ。……でも、あのNPC、ううん。もうそんな風には見えないかな。まるで、ユイを見ている様だから」

 リュウキはそう答える。あの感情
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