暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第267話 見せちゃった秘匿
[9/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ウキは判るのか? オレも何か見たことある様な感じがしてるんだが、思い出せなくて……」


 それぞれの感想を口々に発し、軈てバレンタインの精霊? の光が部屋いっぱいに包み込んだ時、全員が転移した。

 ハート型の大きな大きなチョコレートの上に。


「ええ!? あ、あれ? 私たちの家はーー!?」
「ママ。落ち着いてください。転移したようです」
「ほ、ほっ……。そっか良かったぁ」

 まさか、家がチョコレートに変わってしまうなんて、ある意味悪夢だ。頑張りに頑張って手に入れた思い出の家だから。……よくよく考えたら そんな理不尽極まりないクエストは無いが。

「凄いわね……。胸やけしそうな景色だけど、そんな甘過ぎないし。程よく香るなんてねー」
「景色も何だか一気にファンシーになっちゃってー」
「きゅるるるるっ!」
「あはは。ピナもチョコ好きになっちゃうかな?」
「ほんと、おいしそうだよねーこれって食べれるのかな? かな??」
「ユウ。意地汚い事しないの」
「わ、わかってるよーボクだってそれくらい!」
 
 女性陣は大盛り上がりを見せる。
 2人を除いて……。


「ちょ、ちょっとーー、絶対あなた、花のっ! プネウマの花のクエストの時のっ!!」
「……ヴァナディース。なんで此処にいるのよ」


『うふふっ』


 きらんっ☆ と目が光ったかと思えば、即ざにリュウキとキリトの2人の元へワープ。

『やっほー♪』
「うおっ!!」
「っ。ん。やっぱり、見覚えがあるわけだ。あの花鳥風月クエスト……。SAOの時の」


 両腕で2人を抱き寄せた。
 豊満な胸がふにふに、とキリトの頬に当たって、顔を赤くさせ、リュウキには頬擦りする。 

 先ほどまで穏やかな、朗らかな、仄々としてたハズなのに一気に絶対零度近くに下がった気がした。クラインだけは熱の籠った嫉妬の念を向けられたが。


『チョコレート争奪戦。始めるわよぉ。 今から10分間。この広場にチョコレートを持った私の子たちが逃げ回るわぁ。頑張ってGETして、この子達にプレゼント! 指定した数のチョコレートをプレゼント出来たら、皆にもれなく天にも昇る程の美味しい美味しいチョコレートをプレゼントするわよっ♪ あー、あの子達が持ってるチョコを食べちゃうのはお勧めしないからねー? この男の子たちに渡して初めて、美味しくなるんだからっ♪』


 ルールをちゃんと聞いてる人は何人いるだろうか。宣言した通り、この精霊を二回りほど小さくさせた子達が縦横無尽に駆け回っていたのだが、反応せず。

 ただただ、文句を言おうとツカツカ、と無言で迫る乙女たちだったが、チョコレートの精霊? に近づく事は出来なかった。大きな大きな翅を広げて、空に逃げられて
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ