暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第267話 見せちゃった秘匿
[12/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ありがとうございました。おかげ様できっと大切な思い出がまた、増えたと私は確信しております。シィお嬢様」
「ふふ……。一助出来たのであれば、光栄極まれりです。綺堂さん……。いえ、ジンさん。それにジンさんに『お嬢様』と呼んで下さるだけでも、私にとってはご褒美の様なものです。では、リュウキ君もまた」

 淡い光の粒子となって、シィはこの場から消失した。 

 

「ねぇ爺や。帰る前にさ、紅茶を飲んでいかない? 渚さんとも、って思ってたんだけど、丁度タイミングが合わなかったのが残念だけど」
「ええ。ご一緒致します」
「ほんと? 良かった! 以前手に入れた素材なんだけどさ。……とても、懐かしい味なんだ。爺やが初めて入れてくれた味だから」
「それは……、とても楽しみです」
「うん! 今アイテムストレージに入れてなくて、倉庫に入れてるから取ってくるよ。待っててね」
「はい」

 
 リュウキは笑顔でそう告げると席を外した。その笑顔には笑顔で答える。
 2人のやり取りは、仲間内のそれとはまた違った種類のもの。……親子ならではの安らぎ、そして深い親愛の感情が全面に出ていたものだった。


 丁度リュウキが席を外したその時だった。新たな来訪者がこの場に訪れたのは。


「ごめんくださーい」
「おや?」

 ガラっと扉が開く。
 この家はプレイヤーホーム。常時開いていると言う事はなく、無関係のプレイヤーが中に入るには、家主に招かれなければならないが、仲間内で 身内の許可を得ていたなら話は別。

「アスナお嬢様。どうなされました? リュウキ坊ちゃんに御用でしょうか?」

 この場に来たのは家主のレイナの姉であるアスナだった。

「いえ。メッセージの確認が出来てないのを思い出しましてALOに。その時、綺堂さん、ジンさん達がいらっしゃったので挨拶をと。家は近いですからね。レイが、妹がたくさんお世話になってますから」

 アスナはニコリと笑ってお辞儀をした。 
 ジンも穏やかに、安心できる柔らかな微笑みをアスナに向け、左手を腹部に当て ゆっくりと頭を下げた。

「感謝をしているのは私の方です。……いつも、いつも皆さまには感謝しか御座いません。アスナお嬢様」 
「私も一度ゆっくりとお話をして、聞いてみたかったんです。しののん……、詩乃ちゃんやレイみたいに。それに お料理も一度 審査をしてもらいたい、って思ってるんですっ」
「私で宜しければ喜んでお受けしましょう」
「本当ですか! ありがとうございます!」

 綺堂と明日奈は、玲奈や詩乃に比べたら交流は少ない。沢山玲奈や詩乃から話は聞く事はあった。だからこそ 自分自身も2人のようにたくさん聞いて、色々と勉強もしたかった。
 何より隼人を育てて、隼人が大好きと
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ