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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第三章〜新海都繚乱〜 外伝〜戦の鼓動〜
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ド関係、それにメンフィル関係やクロスベル関係とかあくまで限定的ではあるんだけど。」
鼻を鳴らして皮肉気に答えたユーシスの推測に無邪気に笑って答えたミリアムは溜息を吐いて困った表情を浮かべた。

「気にするな――――というか情報局としても当然の処置だろう。”鉄血の子供”であるお前はむしろ配慮されている方なんじゃないか?」

「それでもレクターくらい権限があればZ組や特務部隊のみんなをもうちょっと助けてあげられるんだけどな〜。アリサやマキアスなんかも厳しそうだし。フィーとサラは………自分たちで何とかしちゃいそうな気がするけど。リィン達は………いざとなったら”英雄王”達がバックにいる上”ブレイサーオブブレイサー”達や”特務支援課”の人達とも親しいから、助けなんていらないだろうけど。」

「―――だから気にするな。お前がZ組の一員であり続ける方が何倍も価値があるだろう。」

「あ…………えへへ………もっかい抱きついてもいい?」
「却下だ。」
自分の気づかいにミリアムが嬉しそうな表情で自分を見つめて口にした提案をユーシスが断ると二人にとって聞き覚えのある音が聞こえてきた。

「あれっ、この音。」
「ああ、Z組関連だ。何かあったのか………?」
そしてユーシスがARCUSを起動させるとある人物の名前が出た。

「これって………!」
「まさか………!」

「久しぶりだな、ユーシス。ん………?なんだ、ミリアムもいるのか。」
「「ガイウス!?」」
ARCUSに映った人物―――――旧Z組メンバーの一人にして”ノルド高原”に住む”ノルドの民”であるガイウス・ウォーゼルを見た二人は驚きの声を上げた。

エレボニア西部・ラマール州、ラングドック峡谷地帯――――

一方その頃、エレボニア西部にある峡谷で黒い鎧の猟兵達と紫の鎧の猟兵達がぶつかり合い、その様子を崖の上から一人の”赤い星座”の猟兵――――――”閃撃”のガレスが観戦していた。

「………いつまで隠れているつもりだ。―――――”猟兵王”。」
「なんだ、気づいてたのかよ。」
猟兵が振り向いて呟くと物陰に隠れていたルトガーが現れて猟兵に近づき、猟兵は身構えた。

「おいおい、閃撃の。見ての通り丸腰だぜ?警戒すんのはコッチじゃねえか?」

「――――失礼。だが貴方に見せる隙はない。”空の覇者”とほぼ互角の戦いを繰り広げるほどの強者たる貴方には………」

「ったく、何度か一緒に飲んだこともあるってのによ。………そういやぁ、俺達がハーメルを去った後に戦鬼のお嬢ちゃんがメンフィルの連中に殺られちまったんだってな。バルデルもシグムントも逝っちまって、ランドルフは抜けて最後の頼みの戦鬼のお嬢ちゃんが逝っちまった以上、”赤い星座”もさすがに”終わり”だ
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