第三章〜新海都繚乱〜 外伝〜戦の鼓動〜
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によって扉が開かれると執事と共にミリアムが姿を現し、執事は恭しく礼をした後扉をしめた。
「ヤッホー!ユーシス、久しぶり〜!」
「フッ………よく来たな、ミリアム。少し遅れたようだが。」
2年経っても相変わらず無邪気な様子のミリアムにユーシスは苦笑しながら近づいた。
「それが申請に戸惑っちゃってさー。なんでユーシスに会うのにいちいち許可取らなきゃならないんだか。」
「お前の立場からしたら当然すぎるとは思うが………」
「えいっ!」
自身の戸惑いに対して呆れた表情でユーシスが答えたその時ミリアムはユーシスに飛びつこうとしたが、ユーシスは身体を横に向けて回避した。
「だ、だからなんで避けるのさ―!?」
「いい加減に学習するがいい。お前も15歳だろう。少しは年頃の娘らしさを―――」
「ガーちゃん!」
「―――」
ユーシスがミリアムに説教をしたその時ミリアムはアガートラムをユーシスの横に呼び寄せ
「隙アリッ!」
「しま――――」
「ニシシ、捕まえた〜!」
ユーシスがアガートラムに気を取られた瞬間、ユーシスの顔目がけて飛び掛かった。
「こ、こら――――離れるがいい!お前のその格好だと色々と危ないだろうが………!」
「まったく、髪型変えてカッコつけすぎじゃないのー?眉間のシワがこれ以上増えないようボクが和ませてあげる!」
「ええい、余計なお世話だ………!」
その後ユーシスはミリアムにケーキと紅茶を御馳走した。
「モグモグ、美味しー!この前アーちゃんと食べたパンケーキに負けてないかなぁ。」
「ふう、最近街の子らが似たように振舞ってくるが………教えたのはお前だな、ミリアム?」
「うん、そーだよ?ユーシスの所に来るたびになんか仲良くなっちゃってさー。良い子たちだよね、みんな!」
「………ああ、そうだな。(造られし存在………だからどうしたという話だな。まあこれ以上、背が伸びないかもと溜息はついていたが………)」
無邪気な様子で美味しそうにケーキと紅茶を楽しんでいるミリアムをユーシスは見守りながらミリアムの素性を改めて考えていた。
「んー?(モグモグ)」
「―――何でもない。それより結局、お前の方はどうするつもりだ?こちらの予定に変更は無しだが。」
「あ、うんっ!色々あったけどそれは大丈夫!ニシシ、うれしい!?ボクと一緒にバカンスに行けて!」
「フン、確かにバカンスと言ってもいいくらいの景勝地ではあるな。開かれるのは、脂びった思惑が入り乱れるような謝肉祭だが。」
「あはは、うまいねユーシス!………はあ、でもやっぱり情報規制は喰らってるんだよねー。貴族関係やギル
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