「そう驚いていただけると、わたしも非常に嬉しいです」
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に変わる。
「すごいかはわかりませんが、わたしにはこんなことができます」
「うお、羽がないのに飛んでる……!?」
ゲームの初期勢しか持っていないと聞いていたナビゲーション・ピクシーの存在に、ガーネットはプレミアの方にも何かを期待するように視線を送る。そんな初めて感じる視線に困惑しながらも、プレミアはひとまず浮いてみせた。
「な、なあ……ど、どうやって飛んでるんだ、いや、ですか……? アタシ空を飛ぶの苦手で……」
「……『きぎょうひみつ』です」
「あ……そうだよな。なんでもない」
秘密も何も先に手に入れた浮遊の魔術書のおかげだったが、ガーネットから感じる尊敬の眼差しという初めて感じるものがプレミアには気持ちよく、ついついそんなことを口走ってしまう。とはいえそれをマナー違反とでも解釈したらしいガーネットの遠慮により、その眼差しは消えてしまったが。
「何にせよ疑って悪かった。二人がいれば百人力……いや、二百人力だな!」
「はい。頑張りましょう」
「でりゃぁぁぁ!」
アインクラッド第一層、上空。ガーネットの雄々しい叫び声とともに放たれた大剣の一撃は、グリフォンを相手に見事に空を切った。そのまま大剣の重さに引きずられて、ガーネットは無防備に空中を落下する。
「わわっ!」
「そこです」
ただしガーネットを攻撃しようとしたことが隙となり、グリフォンはプレミアの一撃にポリゴン片と化した。その正確無比な一撃は初心者のガーネットですら分かるほどで、大剣を鞘に入れつつゆっくりと滞空する。
「ありがとよ! そんな小さいのに、ずいぶんとやりこんでんだな……」
「いえ。師匠のおかげです」
「ガーネットさんは、どうして大剣を使ってるんですか?」
細剣の師匠と飛行の師匠。二人のおかげでプレミアはモンスター程度ならば相手に出来ていたが、まだ補助コントローラーで片手が自由ではない上に、扱いづらい大剣を用いていたガーネットの命中率は悲惨だった。アスナに作ってもらったプレミアの胸ポケットから、妖精となったユイが顔を出して聞いてみれば。
「アタシの心情は一撃必殺だからな!」
「あー……えっと、そのー……なら、魔法なんていかがですか?」
「魔法か……使ったことなかったかも」
「では、少し試してみましょう!」
……どうにかガーネットを傷つけないで初心者にも扱いやすい武器を勧めようと苦心したユイが提供したのは、サラマンダーが最初から覚えているはずの炎魔法。これがレプラコーンやスプリガンなら目も当てられなかったが、幸いなことにガーネットは戦闘を得意とするサラマンダーであり、初期からそこそこ有用な魔法を覚えているはずだと。
「げ。おいおい、戦闘中にこん
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