「そう驚いていただけると、わたしも非常に嬉しいです」
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「それじゃあ、ショウキさんとリズさんが来ることが少なくなるんですか?」
「はい。まだしばらくは来れるそうですが」
アインクラッド第二十二層、リズベット武具店の店頭にて。二人の少女――ユイとプレミアが店の整理をしつつも話し込んでいた。議題は店長とその助手が、しばらくすると用事でログイン頻度が減ることについて。
「仕方ないとはいえ……プレミアからすれば、少し寂しいのではないですか?」
「そうですね。寂しくないと言えば嘘になります。ですが、大丈夫です」
こうして引っ越してきてのは、プレミアのことをみんなで見れるようにという心遣いがあったのだろうと、プレミアは今なら分かっていた――ただし、プレミア本人にも何かは分からない、もやもやとした気持ちも多少ながらある。
「むしろ《アルバイト》として、やる気充分です」
「その意気ですよ、プレミア。わたしも手伝いますから!」
とはいえそんなもやもやとした気持ちよりも、まずプレミアには任された仕事がある。武器を作ることはプレミアには出来ないが、それ以外のことなら出来るはずだと、ユイの応援のもとプレミアは熱意を込めてシャドーボクシングを初めだした。
「それに皆さんで選んだ、この『すぱっつ』があります。これで空中戦もバッチリです」
「……プレミア。そういうのははしたないですよ」
「気をつけます」
空中でも大丈夫なように選んだスパッツを、プレミアはワンピースを捲って自慢げに見せつけるものの、どうやらこれは『はしたない』ことらしい。では空中戦の対策にはなっていないのでは、とは少し思いましたが、そこはおいおいと考えていくことにする。
「あれ……プレミア。お客様みたいですよ? 扉の前に」
「ほほう。では、出迎えにあがりましょう。いらっしゃいませ」
「うわっ!?」
そして、ふとユイが周囲のプレイヤーを検索したところ、何やら一人のプレイヤーが店の前を右往左往している反応が見てとれた。そうして店の前にいるならばお客様だと、プレミアは今の決意をそのままユイにいいところを見せようと、自分から扉を開いていった。
「驚かせてしまいましたか、すいません。改めて、リズベット武具店へようこそ」
「お、おう……」
突如としたプレミアの襲撃に驚愕の色を隠さないお客様は、どうにか深呼吸しつつ落ち着こうとしているサラマンダーの女性プレイヤー。上着は腰まで伸びたはっぴのみで、サラシとホットパンツ以外は肌を見せているという、随分と露出度の高い格好で。まるで祭りの太鼓を叩く係りのようだ、という印象を与えつつ、お客様はキョロキョロと辺りを見渡した後に、落ち着いてからプレミアを睨み付けつつ店内に入った。
「あんたがここの店員か? 随分とちっこいんだな
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