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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
決意の瞬間
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いはギフトゲームを、鬼道という一族の霊格を解き明かしある種正攻法でクリアする。
現状立てられる対策はこんなものである。
「正直、やれるなら黒ウサギと俺とでやるのが一番じゃないか、とは思うが」
「黒ウサギのギフトゲームへの参加は難しいでしょうね。審判権限の影響で黒ウサギはギフトゲームへの参加権を保有していませんし」
「言えば一輝は参加を許可しそうなものだけどな。とはいえ、黒ウサギには緊急避難としての役割を任せたいから選択肢に入らないんだけどな」
「……審判権限、つかえるのでしょうか?」
「分からん。分からん、が‥…」
と、一輝の主催者権限、それによって生成される白黒の契約書類を取り出す。
「こうして半分が黒で形成されている以上、“そういうモノ”として扱うことができるはずだ。むしろ“そういうモノ”としての要素すらギフトゲームのギミックに関わっていると考えていい」
全ては推測だ。しかし、契約書類は手元にあるとはいえ未知のゲームへ挑戦するのが魔王のギフトゲームであり、その状況は普段のものと何ら変わりない。推測だけで動きだし、ゲームの中で正解をつかみ取る。それが魔王のギフトゲームへ挑戦するプレイヤーのやり方だ。
「よし、この内容で一旦主要メンバーに通して調整するぞ。主力総出で討伐に行く以上、本拠の守りをどうするかも決めないといけねぇしな」
「そう、ですね……」
と、軽くまとめた紙を持って立ち上がり、部屋の扉を目指す。そんな十六夜の背を見ながら、黒ウサギはしばらく黙り……
「……すいません、一つだけ」
「あん?」
「言わなければならないことだと判断したので、黒ウサギから言わせていただきます」
そして。彼女が最も言いたくない一言を。心を抉り、古傷を開き、回答によっては再び失意へと沈まなければならないであろうその言葉を、それでも最年長者として告げる。
「コミュニティ“ノーネーム”には、一輝さんをこのまま放置する、という選択肢もあります。魔王に襲撃されたわけではなく、こちらへの戦意を持っているわけでもない以上、考えなければならない選択肢です」
「あー……まあ、そうなんだけどな」
と、そういって。少し気まずそうな顔で頬をかき、めんどくさそうな顔で言葉にならない声を漏らし、いら立っているかのように髪をかき交ぜた後。
「勝手に一人で抱え込んでどっか行って、残した言葉は『じゃ、しばらく任せた』の一言のみ。その上俺は負けっぱなしと来た」
そう言いながら上げた顔は、彼が箱庭に来た当初から浮かべていた表情。
天上天下唯我独尊、天は俺の上に人を作らず。そんな心情を掲げる少年特有の、一輝に敗北してからはついぞ浮かべていなかった、『逆廻十六夜』の顔だった。
「そんなヤツ、横っ面ぶん殴って連れ戻す。そ
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