猫娘と強化合宿編
NO.080 混乱する各地の状況
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
…のはお前だニセモノ! シュクセーされちまっ……!」
スピナーが何十本もの刃物が縛り上げられている刃を振り上げた時だった。
「スマーッシュ!!」
そこに駆け付けた出久の足蹴りが刃に炸裂してバラバラに破裂する。
「えぇ!?」
いきなりの出久の登場にスピナーは素っ頓狂な叫びを上げる。
出久の方も猫の方の個性が弱体化しているのでワンフォーオールのみでの戦いで挑んだ経緯がある。
危なげなく着地した出久は叫ぶ。
「マンダレイ! 洸汰君は無事です!」
「緑谷さん!」
「そして相澤先生からの伝言です! テレパスで伝えてください!!」
一回呼吸を整えて出久は宣言する。
相澤の伝言内容を。
「『A組B組総員―――プロヒーロー・イレイザーヘッドの名に於いて戦闘を許可する!!』」
「(いいんだね!? イレイザー!)」
すぐさまマンダレイはその内容を全員にテレパスで伝える。
「ありがとう! 緑谷さんも早く避難を!」
「いえ、僕はもし傷を負っている人がいたら治癒して回ってきます! 飯田君も助けないとですし!」
そう言いながらも出久は駆けて行った。
肝試しのコースを駆けていけば誰かと遭遇するだろうという思いで。
「いいねぇ……さすがヒーローになりえる人材だな」
スピナーはそう言って走っていく出久を評価した。
「それと、さっきの立て続けの轟音……もしかしてマスキュラーがやられたのかしら? あのお嬢ちゃんに……」
「やけに冷静だな!」
「そうかしら?」
虎が隙をついてマグネに攻撃するが、マグネも余裕そうに交わす。
マグネとスピナーの視線の先には出久を追うようにとある仮面が見えていたのだ。
そのテレパスの報告を聞いて飯田と轟は今現在交戦中のヴィランと対決することを決めたが、攻めあぐねていた。
己の歯を刃と化して戦うヴィラン。脱獄死刑囚・通称『ムーンフィッシュ』。
彼は轟の氷を木と木を使ってまるで跳ねるように交わしていく。
飯田が攻撃しようと足に力を込めれば、すぐさま刃を使って空へと跳ねて制空権を確保する。
「戦いずらいな……」
「飯田! あまり出すぎるな! お前じゃ不利だ!」
「わかってはいるのだが……かなりあのヴィランは場数を踏んでいると見るな」
「あぁ……攻撃がまったく届かねぇ。おまけに……」
轟はチラッと周りを見回す。
燃えている森、そして反対側はガスが充満している。
下手に己の個性である炎を使えば爆発もあり得る状況であった。
「(うまく縛りくらってんな……こいつはやべぇな)」
おまけに轟は今現在B組の気絶している円場を担いでいるために足枷もくらっているので思うように動けない。
状況は
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ