第6章:束の間の期間
第181話「これからの事」
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ディアへの対応は、提督を中心に行う。……難しい事を考えるのは、僕らの領分だ。変に気負う必要はない」
「……それはそれで、大丈夫かって不安はあるんだけどな……」
クロノがそう締めくくり、帝はふとそう呟く。
「そこは信じてもらうしかない。確かに、僕らは地球の常識に疎い所があるが、それでも上手く事を運んでみせるさ」
「……頼むぜ」
「……ああ」
その期待には応えて見せると、帝の言葉にクロノは力強く頷いた。
「……ところで、私達、学校を放り出してきたも同然なんだけど……」
「ああ、その事か。それなら、少ししたら一旦戻れるから、その時にでも連絡してくれ」
「そっか。それならいいや」
アリシアがクロノに問い、その返答に安心する。
なんの連絡もなしでは、学校に残ったままの友人たちが不安がると思ったからだ。
「治療や休息、後処理のために皆に留まってもらっていたが、これからしばらく……向こうの政府機関とのやり取りまでは自由に過ごせる。一旦戻って、家族や友人に顔見せぐらいはしてきた方がいいだろう」
「……確かに。聡君とか、あの場に残したままだからね……」
裏を返せば、政府機関と管理局の交渉などの時はまた自由ではなくなる。
それを理解しているのは何人かいたが、言うのは野暮だと黙っていた。
「……じゃあ、伝える事はそれだけだ。帰れるようになったら改めて連絡する。では解散!」
最後にそう締めくくり、集まった皆は各々の部屋へと戻ったりしていく。
「何とか、ひと段落って所だね……」
「そうだね……本当、短い間に色々あったよ……」
僅か三日で大門が開き、それを閉じ、さらには魅了を解いた。
それら全てに立ち会った司にとって、それは怒涛の三日間だった。
「……思い返したらどっと疲れが……」
〈休んでください。マスター。魔力や霊力が回復した側から使っています。相当の疲労が溜まっていますので、以前のなのは様のようになってしまいます〉
「にゃっ!?」
いきなり名前を呼ばれてなのはが反応する。
「あはは……それは……確かに休んだ方がいいね……」
「以前のなのは……あー、確かに」
「ええっ!?」
すぐに思い当たる司とアリシアとは違い、なのはは何のことかわからず困惑する。
「多分、以前なのはが疲労で倒れた時の事を言っているわ」
「あ、奏ちゃん。……そっか、確かにそれは休んだ方がいいよね……」
「倒れた張本人が言うと重みが違うわねー」
アリサも会話に混じり、軽口を言う。
「う……そう言われると弱い……」
「ま、それはそうときっちり休まなきゃね」
「戦闘続きだったし、魅了の事もあってへ
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