機動戦士ガンダム
2226話
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俺は格納庫にあるヅダに視線を向ける。
そこでは大勢のメカニックがヅダに取り付き、最終チェックを行っていた。
実際には、既に最終チェックそのものは終わっている筈だが……やはり、どうしても不安になるのだろう。
何しろ、ザクとのコンペでは空中分解をやってしまったのだから、その二の舞は絶対にごめんだという事か。
だが、一部とはいえルナ・チタニウムを使い、強度の見直しも行っている。
機体強度という点では、以前のヅダとは比べものにならない。
「アクセル代表!? それに、黒い三連星の皆さんも……一体、どうしたんですか?」
近くで何らかのデータをチェックしていたメカニックマンが、俺達の存在に気が付く。
そうして1人が気が付けば、次から次に気が付く者が出てくるのは当然だった。
こちらに向けられる視線には、色々な種類がある。
それこそ、有名人に会えたという嬉しさから、何故模擬戦がもうすぐ始まるだろう今、こうしてわざわざ格納庫にやって来たのかというもの、自分達が作り上げた――正確には改修した――ヅダを見て貰いたいという自慢げな表情。
俺にとって嬉しいのは、こちらに向けられる視線の中にマイナスの色がないからだ。
……いやまぁ、マリオンのファンと思しき人物が、オルテガに嫉妬の視線を向けたりしているような光景はあったが。
その辺は俺には関係ないので、本人達に頑張って解決して貰うとしよう。
そんな風に思いつつ、俺に話し掛けて来たメカニックマンに対して言葉を返す。
「安心しろ。別に何か緊急の事態が起きたとか、そういう訳じゃない。ただ、ジオン軍からこの艦に挨拶に来る連中がいるって話だったからな。それに参加するのが面倒だったから、ヅダの様子を身に来るって理由で抜けてきただけだ」
メカニックマン達は、俺の言葉に安堵したような、若干呆れの混じったような……そんな微妙な視線を向けてくる。
いやまぁ、その気持ちも分からないではないけどな。
「そんな訳で、聞くまでもない事だけど、一応聞かせて貰うが……ヅダの調子はどうだ?」
「万全です」
そう告げたのは、メカニックマン……ではなく、ジャン。
後ろにクスコとマリオンの2人を引き連れ、俺の方に歩いてくる。
ジャンの表情にはやる気が満ちており、それこそ気合い十分といった感じだ。
……恐らく、以前まで俺にあった相手のステータスを見る事が出来る能力があって、ジャンのステータスを見れば……気力150、いや限界突破してもっと上か?
ともあれ、それくらいの数値であってもおかしくはない。
クスコの方は特に高ぶったりしておらず、冷静な様子を見せていて、マリオンはその気の弱さからか、若干心細そうにしていた。
もっとも、マリオンはオルテガの姿を見てからは安心し
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