第56話 リシャール大佐との決戦
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どり着けたの。
「あたし一人だったら大佐の陰謀に気づく事もなかったし仮に気づけても何も出来なかった。でも今あたしがここに立っていられるのもそんな沢山の絆が結び付けてくれたからだとハッキリ言える。でもそれは奇跡なんかじゃなくて人間が持つ可能性なんじゃないかって思うの、一人の力は弱くても皆で力を合わせればどんな困難にだって立ち向かえるわ。あたしは訳の分からない古代の兵器なんかよりその力を信じるわ!」
あたしは武器を構え、リシャール大佐にそう言った。
「エステル……」
「ふふっ、あんたらしいわね」
「でも凄く心に響く言葉です」
「はっ、半人前がナマ言いやがって」
「大したものじゃないか、あの年であんなことは中々言えることじゃない」
「お姉ちゃん、凄いよ!」
背後から仲間たちが色々と言ってくるが少しこそばゆいわね……
「ふふ……強いのだな、君は」
リシャール大佐はあたしをまるで眩しいモノを見るかのような眼差しで見ながらそう呟く。
「だがその強さを皆が持っている訳ではない、目の前にある強大な力の誘惑に抗う事は難しい。そして私はこの時の為に、周到に準備を進めてきた。その為に罪もなき者達を利用してきたんだ、今更引き返すことなど出来はしない」
リシャール大佐はゆっくりと武器を抜いて構えを取る。あれってリート君も使っている太刀っていう武器よね?
「……だったら戦いましょう、あたし達はあなたを止める為にここに来た」
「良いだろう、どちらの意思が勝つか……ここで雌雄を決しようじゃないか」
リシャール大佐が指を鳴らすとあたし達の周辺に10体の魔獣が姿を現した。
「君達が己の意思を信じる様に、私も己の道を行くだけだ。それを止めると言うのならば、相応の覚悟を持ってかかってくるがいい!」
「皆、何があっても必ず勝つわよ!」
『応っ!!』
あたし達はリシャール大佐との戦闘を開始する、この戦いは絶対に負けられないわ!
「行くわよ!」
他の皆に魔獣の相手を任せてあたしとヨシュアはリシャール大佐に向かっていく。
「はあっ!」
「……」
あたしが上段から振るうスタッフをリシャール大佐は最小限の動きでかわして攻撃を仕掛けてくる。だがそれをヨシュアが防ぎあたしは一旦距離を取る。
「捻糸棍!」
「光輪斬!」
スタッフから衝撃波を放ちリシャール大佐を攻撃するが、彼は太刀から光の輪のような斬撃を繰り出してそれを打ち消した。
「断骨剣!」
そこに背後から音もなくヨシュアがリシャール大佐の背後を取り攻撃を仕掛けた。普通なら当たるはずだがリシャール大佐はそれをまた最小限の動きで
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