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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
エピローグ 変わり得た明日の一ページ
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なる。
「ううん、大丈夫だよ。私もついさっき来たばかりだから」
こちらを向いたフローラの姿は、いつもと変わらなかった。ただ1つだけ違うのは、いつもつけているリボンカチューシャがなく、代わりに両サイドに小さな花飾り付きのリボンをつけていたことだった。今朝会った時にエースは非常に驚いたが、今はちょっとずつ見慣れてきている。
理由をフローラに聞くと内緒と言われたので、それ以上の追求はしていない。だが、何か変化があったのは確かなのだろう。あのリボンも事件の直後にちゃんと返したので、それ絡みではないことは確かだ。
「なんか、すごく色々あったな。この2週間」
「うん、あっという間だったね」
変化と言えば、この2週間はエースにとって本当に色々なことがあった2週間だった。
始めてフローラが自分の家に来た日、表面上は呆れたような態度だったが、本当はずっと心臓が鳴り止まなかった。それをどうにかごまかそうと、ソレーラに対してそういう態度をとったのだった。
その日の夜、眠れないフローラが眠れるまで一緒にいて欲しいと言った時も、エースは内心ではドキドキしていた。まさかそういう弱点があるとは知らなかったが、それよりも寝るまで一緒にいてほしいという事実で頭が爆発しそうになった。常備してあるハーブティーをわざわざ作りに台所に行ったのは、頭を冷やす意味が大きかった。
依頼が終盤に差し掛かったころ、セレシアと共にだったが、手料理を作ってくれた時には、エースは内心では飛び上がるほど嬉しかった。非常に美味しかったのだろうが、ドキドキがやや上回ったために詳しく味を覚えていない。
その日の夜、死ぬ思いをしながら最後に助け出せた時には、生き残れたからこそ感じる達成感を身体中で感じていた。あの日ほど自分のために戦った日はなかったし、誰かのために戦った日はなかった。
こうして振り返ってみると、とにかく中身の濃い2週間だったと、そう言える。
「今は家から?」
「うん。家から通ってるよ。だからこうして、手作り弁当が出来たの」
「そっか」
短くそう返して、エースは天を仰いだ。
今日も照り付ける昼の日差しが、そんなに眩しくは感じなかった。心地よく感じられるそれを浴びながら、未来に思いをはせようとする。
すると、どうしても変えられない今が、不安となって舞い降りて来た。思わず、口にする。
「なぁ」
「どうしたの?」
「俺さ、もう双子だってバレてるし、きっとこれからも色んなとこで迷惑かけると思う。それでも、俺でいい?」
天を仰いでいた顔をフローラへと向けて、エースはそう聞いた。まだ少しだけ、揺らいでいるのだ。
「うん。君がいい。私は、フォンバレンくんがいいの」
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