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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第28話 終わりを呼ぶ風の導き
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ーティスくんも一戦交えてはいるようですが、まだまだ戦えますよ?」
ミストと同じように額から血を流しながらも2本の足を地面にどっしりとつけて立っているエアードの姿。余裕を見せているが、エースはそれを虚勢であると感じていた。
フォーティスに関しても、先ほどの殴り合いのダメージから回復しているとは思えない。蓄積疲労が見えていないだけだ。
「ぼろきれなめんなよ。それだけじゃ何にも使えないぼろきれでもな、集めて縫い合わせれば誰かを包む布団にだってなるんだ。物は使いようってやつだよ」
「すごく元気そうだね、エース」
「まぁな。色々と助けてもらったしな、あの2人――特にスプリンコートさんには」
後ろから自分に視線を投げかけるだけに留めてくれた姉妹への感謝が垣間見える、エースのその言葉。聞いたミストは一瞬驚いたような表情をしたあと、少しだけ微笑んだ。
どうやら、ミストの中で何か合点がいったようだ。満足そうに、エースの肩をポンと叩く。
「よし、じゃあ交代だ、と言いたいとこだけど……正直僕もまだ殴り足りないんだよね」
「だろうな。あれだから」
もう一度姉妹の方を見ながら含みを持たせた言い方をするエース。彼の言うあれが何を指すのかがミストには分かったのか、ため息を一つこぼした後に再び口を開いた。
「君が何を考えたのかは聞かないけど、とにかく僕の気持ちの分まで殴っといてくれると嬉しいな。立ててはいるけど、ドレインで魔力をごっそり持ってかれたし、2人分を相手にしてたからさすがにもう限界」
「分かった。こっちは、目の前の2人を受け持てばいいんだな。ただ少しだけ力を貸してくれ」
余裕そうに見せているが、ミストは先ほどから木の幹に身体を預けている。息が荒いことも拍車をかけて、よほど戦闘のダメージがあることを周囲に知らしめている。
エースとて、先程までは生死の境目をさまよっていた身である。万全ならともかく、今の状態で1対2をこなす気力は、本来ならばない。
だが、そんなことは今のエースにとってどうでもいいのだ。
「今の僕だと力を貸しても実質1人だけど、それでもいける?」
「ああ、大丈夫だ。これは、俺がやらなきゃいけないことなんだから」
エースとしても、本当のことを言うと少しでも一緒に戦った方が楽だとは思っているが、万が一を考え姉妹を保護しておくことの方が依頼としては大事だと考えての決断だ。
それ以上に、大切な人を傷つけさせてしまった自分への罰と、その償いの方が理由としては大きいのだが。
「なら、一つだけ問うよ、エース。これから使うこの力は、僕らは世界から忌み嫌われる人たちだって自分自身で証明することだよ。使う覚悟は、出来てるかい?」
いつになく真剣
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