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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第28話 終わりを呼ぶ風の導き
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のか、エアードは口角を釣り上げて笑った。狂気の欠片が含まれたその笑みと彼らの会話で、ミストがその内容に気づかないはずがない。

「どうやら、残りはあなた一人のようですね。どうします、ミスト・スプラヴィーンくん」

「あいにく僕は自分の目で見た物しか信じないようにしてるんでね。まだ希望は捨てないよ」

 エアードの言葉に、ミストはその可能性を振り払うような言葉を返す。何となく感づいているが、それを今自分が折れていい理由にしてはいけない。もう一度、即座に魔法を出せるように身構える。

「では、その目で直に見に行かせてあげましょうかね。フォーティスくん、援護お願いします」

「殺ってもいいんだな?」

「構いませんよ」

 新たな獲物に視線を定めたフォーティスが、待ちきれないとばかりに走り出す。

 全員が風属性では、速度上昇の恩恵はあってないに等しい。元の速度が一番高い者がそのまま一番速いという簡単な状態になった2対1の戦い。

 それはどう考えても、ミストには不利にしかならなかった。

 とりあえず、フォーティスの突進は風を利用した回避で難なく避けることが出来る。直線的な動きには、ミストは滅法強いからだ。

 だが、その後に放たれたエアードの魔法は、まるでそこに行くことを狙っていたかのようにミストにクリーンヒットした。どうやら砲台としての役目だけに絞ったことで、命中精度が上がったようだ。

「ぐぅぅ……!?」

 もろに食らって後ろに吹き飛ぶミスト。いつものように緩衝のための風を発動するが、目の前にはすでにフォーティスの姿。この距離では、どんな行動をしても間に合わない。

「オラァッ!!」

 剣を使うのではなく、地面に向けて殴り飛ばすような軌道で来る拳は、もう僅か数センチの距離。ミストの魔法よりも早く相手をとらえて叩きつけた。

「がは……」

 よほどの勢いがあったのか、1度のバウンドの後に地面に叩きつけられたミスト。衝撃で軋む身体の痛みに顔をしかめる。銃も衝撃で手放してしまったようだ。

 だが、相手は待ってくれない。地面を転がって回避した後、ミストは空気砲でフォーティスを攻撃する。

 吹き飛んだフォーティスと入れ替わるようにして、今度は地属性の魔法が飛んでくる。おそらくはマジックペーパーを利用した使い切り方式の魔法だが、この場において意表をつくには十分すぎた。

「ぐうっ!?」

 後方に大きく吹き飛ばされ、衝撃に体を軋ませながらミストは地面に落ちた。気の抜けない状況で次の攻撃に備えてまた立ち上がるが、ミストの身体はそこから動くことが出来なかった。

「くっ……」

 どうやら、ミストの体はこの短時間ですでに限界に達していたようだった。もともと中距離かつヒット
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