用語集【ソウル】【トリプルゼロ】【竜具】【この物語の創世神話】
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次元宇宙全てを洗い流しに来たのだ。結果、すべての生命と文明の遺産は並列世界の彼方へ飲み込まれてしまった。それはあたかも、神々の黄昏ラグナロクを彷彿させる炎のように。
早まった己の行いを悔い、アオイ博士は自らの消滅を願った。しかし、ソウルそのものと化し、マテリアルを失ったアオイ博士にはそれが出来なかった。だからアオイ博士は償うことにした。世界と生命の再生を。贖罪を果たせぬ人ではなく、あらゆる罪を背負う『神』として。
まずは世界の再生。最初にアオイ博士は、滅びた世界にガーゼを駆けるように、地球表面の上に新たな世界を創造した。それは、かつてGGGのディビジョン艦の瞬時物質創世艦『フツヌシ』の、わずかに稼働している『創世炉』を利用したものだった。素粒子と組織構造さえ把握していれば、あらゆる物質を創造可能なその艦のチカラによって『幻想の大地』を造り上げた。
次にアオイ博士は、新たな生命の創造を開始した。
トリプルゼロとソウルが結びついて『素粒子?モナド』が再生。そこにGストーンの欠片を混ぜ合わせて生まれたのが、この世界の新たな生命体。地球上に恐竜が生まれたように、新世界に生まれた最初の生命体が『竜』だった。フツヌシに頼らなかったのは、アオイ博士による『ある』推測からだった。ともあれ――
竜はやがて次第に大型のものへと変化し、ある程度個体数が増えると、そこから獣、原初人類、そして知的活動を行う人類が誕生した。
しかし、自然に生まれた新人類の未来と行く末を、アオイ博士は信じていなかった。夢は誰にでも刷り込まれた欲求にして衝動だ。その夢が欲に変わり、かつての自分や旧時代の人類のように、世界を汚しては壊しつくすのでは?そこでアオイ博士はある種の優生進化に似た計画を思いつく。
それは――知的生命体が生まれながらに持つ『夢』と欲求を統括、循環させ、やがて全生命体に良い方向へ進化させていくものだった。
元々この新人類たちは、Gストーンの素子をも受け継いで生まれている。そして前述したGストーンのリンク機能を応用してアオイ博士は人々の夢を統括、循環させようとしたのだ。
人は何かに成ろうとする。夢に善も悪もない。純然たる衝動で動く生き物。竜や獣のような本能で生きる生き物ではない。(奇しくも、凱がシーグフリードに「『本能』よりも『衝動』を選ぶか。それもいいだろう」と告げている)人のあらゆる夢と欲求を司る制御機構Gストーン端末『ジルニトラ』がその要だった。世界再生機構三大制御端末の一つ『(父)ペルクナス』『(魂)ゾーリア』『(子)ジルニトラ』のうちの一つを利用するもの。Gストーンの素子は、あらゆる淘汰圧や外部からの経験情報、感情を信号として受け止め、蓄積する性質を持つ。受信した記録は、その生命体が寿命を終えると送信し、ペルクナスの元へ届けられて適格化した進化の譜面
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