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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第667話】
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御無事で。 ……安心しましたわ」


 ニコッと俺に微笑み、セシリアは女の子の方へと向くと――。


「ヒルトさん、この子が御両親とはぐれてしまったようですの……」


 そっと少女の髪を撫でるセシリア、僅かに涙目の少女だが撫でられるのは心地いいらしく瞼を閉じていた。


「そうか……。 君、名前は言えるか?」

「……真由っていうの……」

「真由ちゃん、お兄ちゃんに任せておけ。 君のパパとママはお兄ちゃんとこのお姉ちゃんが探すから」

「う、うん!」


 ニコッと微笑む少女――と。


「真由ー! 何処だぁー!」

「真由ー!! お母さんとお父さんはここよぉーっ!」

「真由ちゃーん!」


 そんな声が喧騒を掻い潜り聞こえてきた、その声を聞いた少女は――。


「あっ! パパとママの声だ!」


 たたっと駆けていき、夫婦の元へと走るとそのまま抱きつき、不安だった気持ちが込み上げたのかわんわんと大声をあげて母親に泣きついた。


「よかったぁ。 真由ちゃん見つかって良かったですね♪」

「ありがとう、君も手伝ってくれたおかげだよ」

「いぇ、あたしに出来る事ってこれぐらいですから……」


 そう言ってソフィーに頭を下げる夫に、ソフィーは小さく頭を振る。

 嫁も少女をあやしながら――。


「ありがとうございます、真由を探していただいて。 ありがとうございます、真由を保護していただいて。 私達、この子を失ったら生きていけません……」


 何度も何度も頭を下げる夫婦――セシリア、ソフィー共々に安心した表情を見せたその時だった。


「お嬢様、此方に居ましたか」

「えっ?」


 セシリアが振り返ると共に俺もソフィーも振り返ると其処にはセシリアのメイドであるチェルシー・ブランケットの姿が。


「え……チェルシー? なぜ此方に? イギリスで仕事を任せていた筈ですが……」


 狼狽するセシリアを他所に折り目正しく頭を垂れ、抑揚のない――無機質な、感情が込められていない声で告げた。


「御迎えに――いぇ、それは表現としてはおかしいですね。 セシリア・オルコット、イギリスで御待ちしています」


 そう告げた次の瞬間、チェルシーの周囲に粒子が集まり、光に包まれた。


「ISの粒子展開!? セシリア、チェルシーさんは専用機持ちだったのか!?」

「て、適性はありましたがチェルシー自身が断ったはずですわ!!」

「こ、こんなところでIS展開するなんて……」


 まだ周囲に人が居る中でのIS展開――チェルシーの身体に光が収束し、その身に纏っていたのはブルー・ティアーズ三号機である『ダイ
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