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ソードアート・オンライン〜剣と槍のファンタジア〜
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3章 穏やかな日々
25話 春の到来!?
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迂闊なことは言えないなとリアは心の中で思った。機嫌取りでうまいことをいって、もし失敗したときに悲惨なことになりそうだ。流石に、体にレイピアによる大量の風穴を体に開けたくはない。

「それと、キリトは基本的に結構食い意地が張ってるからね。胃袋をつかんだらもうこっちのものだと思うな。明日のお昼も、何か作って持ってって、食べさせなよ」
「分かった!キリトくんの好き嫌いはわかる?」
「ん〜…確か嫌いなものはほとんどなかった気がする。好きなのは、あー、辛い物だね」
「辛い物?」

 アスナが首をかしげる。

「うん。めちゃくちゃ辛い物がいけるし、好きなんだよ。小学生のころから、よく大量のマスタードを食パンにはさんで食べてたぐらい」
「えっ」

 アスナの反応は至極当たり前だろう。正直、リアもキリトのほかにそんなことをする人間を見たことがない。昔はよく、キリトが味音痴なのではないかと疑ったくらいだ。
 
「まぁ、攻略中にササっと食べられるように、食べやすくて、それで結構香辛料を利かせたものがいいんじゃないかな?それと、いかにも手間暇かけてます!って感じじゃなくて、ある程度簡単に作れますみたいな感じにするといいかも」

 リアの言葉をアスナは真剣にうなずきながら聞きつつ、ホロキーボードを展開させ、指を走らせている。リアが言ったことをメモしているのだろう。いかにも優等生っぽい。


 そこからはアスナに根掘り葉掘り聞かれ、キリトのプライバシーを侵害しない程度の教えてやる。アスナはリアの話を一言一句聞き逃すまいと集中しているようだ。その真剣な面持ちを見ると、心臓が時折鈍い痛みを放つ。




 「伝えなければ、伝わらない」。先ほどアスナの言った言葉が、リアの脳裏によみがえる。なら、どうするべき、なのか?


 恐らく、聞きたいことはすべて訊ききったのだろう、アスナはホロキーボードを片付けたようで、すっかり冷めているだろうコーヒーカップをとった。

「これで全部?」
「ええ。本当にありがとう、リア」
「いいよ、気にしないで」

 気を付けていたのに、考えることに気を取られて微妙に片言で、硬い言い方になってしまう。聡いアスナは敏感にそれを感じ取った。

「どうかしたの、リア?」


 ずっと悩み続けていたが、こうなっては早急に言うか、言わないかのどちらかを選ばなくてはならない。結局、リアが選択したのは…言う方だった。


「ツカサ君のことは、本当にもういいの?」

「…え?」

 あまりにも唐突過ぎて、アスナはフリーズしている。

「前に、ツカサ君に、告白…したんだよね」
「…気づいてたんだ」


「ツカサ君の様子が変だから、聞いちゃって」

 そして、以前から訊かなければい
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