暁 〜小説投稿サイト〜
小木曽雪菜の幼馴染
小木曽雪菜という少女
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されていた。
 乱雑に、力強く落書きされている。

くっだらねェ……



 机の落書きと共に教科書がゴミ箱に捨てられていた。
 教科書など無くとも、この程度の授業など問題ないのだが

 周囲から数人の生徒の舌打ちの音が聞こえた。

何時からこんなにも学校生活が楽しくなくなってしまったのだろうか……



 教科書が破られ、ノートも黒く塗りつぶされた状態でゴミ箱に捨てられていた。
 教室を見渡せば数人の生徒が笑みを浮かべている。



 両親が自分を気味悪がっていることを知った。

あなた、私、あの子が怖いの……
あの子は異常なまでに頭が良いし、育てるのに苦労しなかったわ
だけど、私はあの子が普段何を考えているのか分からないのよ

だからと言ってあの子を蔑ろにしていい理由にはならないだろ?

そうだけど私、あの子がこれまで泣いたことも笑ったところも見たことないわ……

それはそうだが……

あなた、私はあの子が怖い……!

 深夜の時間帯、父親が泣き崩れる母親を抱き締める姿を偶然見た。

何だってんだ、クソタッレ……



 普段から自分を快く思っていない三下共に校舎裏に連れ込まれた。

お前最近、調子乗り過ぎなんだよ

 リーダー格の少年を中心に下種な笑みを浮かべる三下共
 数人で自分の周りを囲み、暴行を加えようとしている。

 勉強が出来ることの妬みだけではないのだろう。
 これでも自分の容姿が優れていることは自覚している。

 過去に数人の女子に告白されたこともあるし、今も数人の女子から好意を寄せられていることも理解している。
 此方からしたら理解出来ない感情であったが

 此方の内心も知らずに三下共が飛び掛かってきた。

はァ、本当にくっだらねェ……

 あの時の自分は実に冷めた目をしていたことを覚えている。



 ある日、山積みの本を次々と速読する自分の前に一人の少女が近付いてきた。
 腰まで伸びる長髪、活力に溢れた生き生きとした目の少女だ。

ねえ……

何だ、オマエ?俺に何かようか?

なにしているの?

見りゃ分かんだろうが、本を読んでんだよ

すごいねー。こんなにたくさんのほんをひとりでよんでいるんだ

まあなァ

うー、ぜんぜんわかんない

 少女は試しに一冊の本に目を通すが、直ぐに読むのを止める。

当たり前だ。これは全て大学レベルの本だからなァ

だいがく……?なにそれ?

オマエに教える義理なんてねェよ。おら、さっさとどっか行きやがれ

オマエ(・・・)じゃない

ア?

わたしのなまえは”おぎそせつな”!

興味なんざねェよ

オマエじゃな
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