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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica25-Bインターミドルの好敵手〜Respect〜
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触れないようにするためだと思う。わたしだってそうすると思うから。
「む」
――天瞳流抜刀居合い――
見事に“キルシュブリューテ”と鞘の間、シャルさんの懐に跳び込めたミカヤさんは「天月・霞!」って、切り上げの抜刀技を繰り出した。シャルさんは左足をスッと後ろに下げて、ミカヤさんに対して横に体を向ける半身の構えを取ることで躱した。さらにそのまま反時計回りに一回転しての「せいやっ!」鞘による打撃をミカヤさんの背中に叩き付けた。
「かはっ!?」
その一撃で再び結界の外、本番ではリングの外にあたる場所まで吹っ飛ばされて床に落下した。今のでライフは10150ポイントまで減少。クラッシュエミュレートは、今回も発生してない。つまりシャルさんの手加減が活きてる。
「すごい・・・」
「都市本戦3位まで上り詰めた実力者でも、シャルさんには届かないということですね・・・」
「ボク、シグナムさんに聞いたことありますけど、シグナムさんでもシャルさんに勝ち越すのは難しいそうです」
「教会騎士団に属する剣騎士の中で2番目の実力だしね・・・」
ミカヤさんだって弱いわけじゃない。これまで見てきた斬撃は、わたしでもなんとか見切れてるけど、シャルさんみたく避けるにはまだ難しいレベルだ。
「シャルロッテ様直伝、龍巻閃。・・・抜刀術は一撃必倒の威力を出せる、刀使いの剣士にとっては必殺技のようなもの。でも抜刀後は基本的に隙だらけ。そこを突かれたら、天瞳流の師範代であるあなたでもその様よ。でも抜刀の速度は本当に素晴らしい。将来が本当に楽しみ♪」
「はぁはぁはぁ・・・。そこまで賞賛してもらえると、心底嬉しいですよ」
結界を抜けてシャルさんのところにまで戻ってきたミカヤさんは、それでも“晴嵐”を鞘に収めての抜刀の構えを取る。するとシャルさんも胸の前に水平に掲げた“キルシュブリューテ”を鞘に収めた。
「キルシュブリューテ、
屋内戦用形態
(
クルツシュベーアト・フォルム
)
」
≪うーっす≫
“キルシュブリューテ”が短くなって、ミカヤさんの“晴嵐”ほどの長さになった。さらにシャルさんは、ミカヤさんと同じように抜刀の構えを取った。
「6千年以上と続くフライハイトの剣には、魔法はあっても天瞳流みたいな型などの技は存在しない。強大な魔法を刀に付加して、その一撃必殺を以って相手を叩き伏せるから。だから剣術を使う機会なんて早々ないけど。一応はA級の1位だからね。剣術には剣術で対抗させてもらおうか」
そう言ったシャルさんに、瞳をギラリと輝かせたミカヤさんはニッと笑って「ぜひに!」って魔力を迸らせた。でもここで、ビィー!ってブザーが鳴った。1ラウンド目の終了を知らせる合図だ。ガクッと肩を落とすミカヤさん。シャルさんも「せっかく良
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