暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2224話
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た、女王という立場にある以上、その仕事の多くは机に座っての仕事となり、どうしても体力的な問題が出てくる。
 そういう意味でも、今回の一件はルナ・ジオンにとって決して悪い事ではないらしい。
 ……まぁ、だからといって、まさか魔法球を使って訓練をしてるとは思わないだろうが。
 ただ、個人的な希望としては、セイラにはいざという時のことを考えて、生身でもある程度――シャドウミラー基準で――の戦闘力を得て欲しいというのは、間違いない事実だ。
 瞬動とか使えるようになれば、拳銃とかを使われても回避出来るようになるだろうし。
 もっとも、気や魔力を使いこなせるようになり、銃弾を指で摘まみ取るようなところまでには、なって欲しくないとは思うが。
 それと、トレーニングのしすぎでセイラの外見を大きく変えるのも、不可だろう。
 今のセイラは、UC世界においてもその美貌でかなり人気が高い。
 そんなセイラが、ボディビルダーみたいな身体になったら……うん、少なくても今の人気を維持は出来ないだろうな。
 そんな訳で、トレーニングをさせるにしても、ムキムキにする訳にはいかないのは当然だった。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

 目標にしていた距離を走りきり、セイラは地面に座り込む。
 大の字になって地面に倒れ込むといった真似をしなかったのは、セイラにも女王としての自覚があるからか。

「ほら、タオル。それと飲み物。脱水症状にならないよう、気をつけろよ」

 そう言い、空間倉庫から取り出したタオルとスポーツ飲料のペットボトルをセイラに渡す。
 本来ならこういう時は常温になったスポーツ飲料がいいらしいんだが……どうせ飲むのなら、冷えたスポーツ飲料の方がいいよな。

「はぁ、はぁ、はぁ……ふぅ。ありがとう、アクセル」

 息を整えつつ、セイラは俺から受け取ったタオルで汗を拭き、スポーツ飲料を口に運ぶ。
 その白い喉が動いてスポーツ飲料を飲む様子は、健康的な色気に満ちている。
 正直なところ、この光景を見ることが出来るのなら、喜んで金を払うと言ってくるような者がいてもおかしくないくらいには。
 そんな風に考えていると、女の勘か、もしくはニュータイプ能力でかは分からないが、セイラがスポーツ飲料を飲むのを止め、どこか責めるような視線をこちらに向けてくる。

「アクセル、何か妙な事を考えていない?」
「何がだ? 俺は特に何も妙な事は考えてないぞ」

 そう惚けるが、セイラの俺を見る視線から疑惑の色が消えたりはしない。
 本当に何らかの能力でこっちの考えを見抜いてるんじゃないだろうな?
 微妙に嫌な感じがしながらもその視線を受け止めていると、やがてセイラは視線を逸らす。

「まぁ、いいわ。男の人がそういう風なのは私も分かってるから」
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