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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第23話 振り絞る想いの果て
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時間を遡ること十数分前。
エースたちの家で眠らされた後、次にフローラが目を覚ました時には見知らぬ場所だった。
月光ではなく、通り抜けのために設置された松明のせいで神秘さは薄れる。むしろエースたちの部屋の方が神秘的に思えるレベルだ。この場合、決して好みによる補正がかかっているわけではない。
「……!」
身体を少し動かそうとすると、自分の身の自由がないことを知る。少し首を動かせばここが森であることも、自分の口はそこそこ太い木の幹にロープで括り付けられていたらしい。もぞもぞと動いてみても、解けそうにはない。
「じっとしてろ」
背後から首筋に刃を突き付けられながら、低い声でそう言われる。どこか苛立ちすら感じられるその声の感じは、フローラの記憶に微かにひっかかる。
だが、冷たい感触のせいでフローラはそれ以上何かを言うことは出来なかった。言えばきっと次の瞬間にはこの刃は自身の後ろにあり、自分は天を見上げることになるだろう。
「んん……」
先ほど身体を動かしたことで抜けられると思ったのか、束縛するロープはさらにきつくされてしまった。容赦なく身体に食い込むそれは、腕を動かすのがやっとくらいのレベルになっており、自力での脱出はほぼ不可能になっていた。
だが、仮に可能だったとしても、脱出したところでフローラが逃げ切れるかどうかは怪しい。このままでいる方が安全かもしれない。本当は、きっと追ってきてくれているであろうセレシアやミスト、エースのことを考えて一刻も早く抜け出したかったが、安全第一ということでフローラはこれ以上のアクションは起こさない方がいいと判断した。
見張りについているローブ姿の男は、自身のほぼ横に立っている。こちらの様子を時折見ながらも向いている視線は、遥か先に追ってきている人がいるのだろう。
予想以上に抜けがたい現状に唇をかむフローラ。きっと追ってきている人たちのために何かしたくとも、またお荷物となってしまう自分が悔しかった。
しかし、事態の転機はこれまた予想以上に早く訪れた。
「『ツオン・ストップモーメント』」
「は?」
自分とローブ姿の背後からさらに声がしたかと思うと、一瞬の発光の後にローブ姿が急に横に倒れた。次いで、フローラの動きを封じていたロープが何者かによって切られた。自由になった手で口元のテープを剥がしながら、目の前に現れた人物を見る。
「騎士様登場、ってね。ホントなら僕の仕事じゃないんだけど、姿似てるし代理ってことで」
そこにいたのは、ミスト・スプラヴィーンだった。何故ここにいるのか、どうしてここに来れたのか、すべてが分からずフローラは困惑するしかなかった。
「スプラヴィーンくん、どうしてここ
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