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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第23話 振り絞る想いの果て
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を起こして体勢を整えたフォーティスも、エースへと小さな竜巻を投げつける。その風に身体を刻まれながらも、エースは耐え切る。
直後、互いの間に開けた距離を超えて、もう一度ぶつかる。果てしない拳と剣の勝負は、時に紅を纏いながら夜の森で争う2匹の獣のように激しかった。
互いにボロボロになりながら、己の目的のためだけに武器を振るう2人の間に、誰も入ることは叶わない。
延々と続きそうな気配のする戦いは、互いの体力が果てるまで続いた。そして……
「ウオラァッ!」
「セアアッ!!」
エースが放ったのは、冷気を手甲として纏った強烈な拳。フォーティスが放ったのは、烈風を周囲に纏った拳。それらが同時に互いの顔面へと入る。
勢いのある一発に互いがひるみ、そしてすぐに立ち直り、次の1発を入れようとする。
そこで、エースの体勢が大きく崩れた。前のめりになり、拳の軌道はフォーティスを大きく外れる。
大きな隙を見せてしまったエースの背中に、フォーティスの肘鉄が突き刺さった。地面に叩きつけられたエースは、肺の中の空気がすべて吐き出されるような感覚を覚えた。
「がはっ……ごほっ……」
その後は、一方的な展開になった。起き上がろうとするエースを、容赦なく地面に叩きつけ続けるフォーティス。その表情は、たまらない爽快感で顔を歪ませていた。
そこに割り込もうとしても、フォーティスの爛々とした瞳が起こさせる恐怖心が、2人の足を地面に縛り付ける。
「やめて……いや……やめてーっ!!」
見ているだけでも耐え難い展開が続く最中、耐え切れなくなったのか、フローラが飛び出していた。
「フローラ! ダメ!!」
自分が攻撃魔法を使えないことも意識の外。ボロボロになっていくエースの姿を見ることに耐えられず、セレシアの制止も振り切って行く。
「『アイル・サーペンテイン』!」
エースへの攻撃を止めるべくフローラが放ったのは、水が蛇のように相手に絡みついて動きを止める魔法。
「邪魔すんじゃねえよ」
しかし、魔法はすぐにフォーティスの槍で突き消された。霧散した水蛇の向こうから、フォーティスがエースをその場に置いたままで迫ってくる。
「かはっ……!!」
フォーティスが右腕に纏った風はそのまま爪となり、フローラを容赦なく切り裂いた。白いサマードレスの布地の下から見える肌を紅に染めて、フローラは後ろにのけぞりながら吹き飛ぶ。
どうにか踏みとどまったが、目の前にはまだフォーティスが立っている。
「俺ぁ別にテメェがどうなろうといいんだよ。少々傷つけたくらいなら自分で治せるしな。容赦すると思ってんなら大間違いだ」
近づくフォーティスと、後ずさりする
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