峰城大付属第一位
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選ばれた美少女である私、小木曽雪菜の手料理。本来なら泣いて喜んでも良いと思うんだよ、百合子君?」
魅惑的な笑みで一瞥し、舌を出す雪菜
本人の美貌も合わさり、非常に魅力的な色香を出している。
対する鈴科は……
「じゃァ、本日もお疲れしたァ、また明日ァ」
礼儀正しく一礼からのレジへの直行
今日は缶コーヒーが豊作だ。
「ちょっと、待ってよ、百合子君!?何で私から距離を取るの!?」
「自分を可愛いと言っちゃう奴とお友達と思われたくないんですゥ」
服の袖を掴む雪菜を引きずり、レジへと鈴科は足を進める。
「えー、でも事実だよ?」
「はっ、話にならねェな。だったら俺は全国模試兼峰城大付属の永遠の第一位だぜェ?」
悪人顔負けの笑みで鈴科は豪語する。
「比べるのも烏滸がましいんだよ、クソッタレ」
「んー、そうかなあ?」
「ミスコンはそこらの可愛い女子が出場すれば優勝するのなんざ簡単だ。現に美少女であるオマエが参加し、優勝してるしなァ。だが、試験と模試となれば断然話は違ェ」
ミスコンとは異なり、模試と試験は完全な実力主義の世界
断然レベルが違う。
「あの、百合子君、今、私のこと美少女だって……」
「ンア?当然だろ?オマエは見てくれはとても良いからなァ」
さも当然だとばかりに鈴科は雪菜をべた褒めする。
雪菜は恥ずかし気に両手を頬に当て、腰をくねくねとさせている。
「本当に私、綺麗?」
「おお、かなりイイ線いってんじゃねェの?(少し引くなァ、おい。こいつ、此処が店内ってこと分かってんのかァ?)」
「えへへ、それはほめ過ぎだよぉ、百合子君」
「いやいや謙遜する必要はないと思うぜェ?それに見合うだけの美貌を持ってんよ、オマエ」
「そ、そお?」
「おお、自信持ってイイぜェ」
いつまで百合子君呼びを続けるつもりなのかと少し辟易しながら、鈴科は問答を続ける。
「もう、仕方ないなぁ、百合子君。折角だから今日は私が腕にかけて夜食を……」
「じゃァ、お疲れ様でしたァ」
「今までの誉め言葉はその言葉の布石だったのかな!?」
今までの言葉は方便だったの!?
「うるせェな、発情期ですかァ?」
「セクハラだよ、百合子君!?」
「じゃあなァ」
「……っ!ちょっと外で待ってて!何か食材を買って来るから!」
人の意見を完全無視という形で雪菜は店内へと駆け戻っていく。
「えェー、何なんですかァ?」
結論、雪菜は人の話を聞かない。
だが、根は優しい鈴科は店外で彼女を待ってあげることにした。
「お待たせ、百合子君!」
「正確には俺が待たされたんだがなァ……」
数分後、買い物袋を膨らませた雪菜が小走
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